なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

一大事

2005年02月04日 | 
である。あーどーしよー・・・・トホホ・・・・・。
 事の起こりは昨日。呼び鈴が鳴ると、とりあえず出る。呼び鈴の9割は、勧誘か、工務店の呼び込みか、しょうもない用事なのだが、1割は患者さん。だから、出ることにしてるんだけど。
 出たらやっぱり、「近所で工事やってますんで、ご挨拶に~」と言う。「ハイハイ」と応じて切ったら、再び「ピンポーン」。「あの~言い忘れたんですけど、屋根の瓦が落っこちかけてるンで~」。いつもなら「あ、そう」で切っちゃうんだけど、その時はどういう訳か、話を聞いてみようという気になった。
 立ってたのはヒョロっとしたお兄ちゃん。なんか、頼りなさげだなあ、と思ったんだけど。「どこ?」「あすこですよ」「どこどこ?」とまあ、あれこれ説明してもらった。そしたら、お兄ちゃん、「もしなんでしたら、とりあえずボンドで止めときましょうか?仕事の合間に」って言う。「いいんですか?」と聞いたんだけど、「いや、ちょっと梯子かけてやるだけだから。まあ、千円くらいでいいっす」なんて言う。「じゃあ、お願いします」。ところが。
 梯子を上がってあれこれやってたお兄ちゃん、「あのう、瓦がなんか全体的にずれちゃってるみたいなんで、親方呼んできます」と言う。やってきた別のお兄ちゃんが言うことにゃ「瓦を止めてるのがプラスチックで、そこから水が漏れ込んでる。漆喰で固めれば、もうしばらく持つと思うんです」って。「料金は?」「17万くらいでやります。うち、下請けなんで。ブランドを気にされるんでしたらあれですけど」「ブランドって何?」「だからテレビでやってる奴とか」「あ~そんなのどーでもいいわ。お願いします」と簡単に決めちゃった理由は、漆喰で固める、というのはおそらくかなり本格的な屋根工事だろう、それを20万以下、と言うのはおそらく相当安い、と思ったからだけじゃない、なんか、お兄ちゃんたちが一生懸命丁寧に説明してくれたもんだから。信頼に足るか、と思ったんですね。
 で、本日その工事をしてもらった、んだが。「あのう、全体的に瓦の隙間が空いてるんですよ。屋根裏見させてもらっていいですか?」慌てて2階を片して屋根裏を見てもらったら。「雨漏りしてるんですよ。親方呼んできます」。更に上のお兄ちゃんがやって来た。彼の説明によるとだな、二階の屋根裏の断熱材に雨漏りの後がそこらじゅうあるそうな。んで、柱を止めてる鎹がねじれてきてる!!要はほっとくと、湿った柱にがたが来て家がぐら~っと傾いてしまいかねない!と言うのだ!!!
 「え~どーしたらいいんでしょ?」「屋根噴き替えるか、瓦を剥いで防水シートを敷き直すか、でも、噴き変えるのが一番だと思うんです」「値段は?」「120万円でいいです」。卒倒しそうになってしまったよ~。昨日の今日で、千円が百万円越えになっちゃうなんて~~!!!
 結論。頼むことにした。大変苦しい家計で、またこうなっちゃうの、苦しいよ~。でも、しょうがない。「今日の工事の料金はなしっつう事でいいです」と言ってくれたし。
 この話、客観的には「騙されてるんじゃないの?」と思う方もいるかも。うん、それは絶対にないと思う。誠意を強く感じたから。だから、全部お任せする、とお話ししておいた。そういう自分の感覚は信じたい。
 それにね、このお家、実は築21年!瓦は緑色に変色してきてて、「ヘンだなあ」と思ってたんだ。それも説明してもらったんだが、当家の瓦はセメント瓦というやつで、今はもう製造中止になってる代物なんだって。セメント製だから水を吸う、それを防止するために何年かに一回表面塗装をする、ことを知らずに使ってる人が多いんだってさ。だから、塗装が剥がれて水が染み込んで、コケが生えてしまったんだと。ね、分かり易い、しっかりした説明でしょ。外壁のクラックも気になってたんだけど、結局それが雨漏りの証拠らしい。そーかそーか。納得しちゃう。
 しかし、お金って、どうやっても出てっちゃうのね~~。あ~ついこないだ、「平成の大修理かア」と唐招提寺修理の図をしみじみ見てたのに、我が家も「平成の大修理」になっちまっただよ~。
コメント
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