ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

「脊髄再生」ラットで成功、治療薬開発に期待=慶応大学、大日本住友製薬

2006年11月13日 | 創薬
 かびから取り出された物質をラットに投与し、切断された脊髄(せきずい)を再生させることに、慶応大と大日本住友製薬の共同チームが成功した。交通事故などによる脊髄損傷患者は国内に10万人以上おり、治療薬につながる可能性があるという。
13日付の米医学誌「ネイチャーメディシン」(電子版)に掲載された。

 中枢神経の脊髄が損傷すると、損傷部分より下部の脚などがまひし動かなくなる。脊髄の神経線維は一度切れると伸びないためで、「セマフォリン3A」というたんぱく質が再生を妨げる物質の一つと考えられている。
 同製薬は十数万種類の化合物を調べ、地中のかびの一種から、このたんぱく質の働きを抑える物質を見つけた。01年から慶応大と共同で研究を開始。ラットの脊髄を背中で切断し、後ろ脚をまひさせた状態にして、切断部位にチューブでこの化合物を1カ月注入した。注入ラット20匹は約3カ月後に、神経組織の1割程度が再生して部分的につながり、後ろ脚のひざなどすべての関節が動くようになった。
注入しなかったラット20匹は後ろ脚がまったく動かないままだった。

[毎日新聞 / 2006年11月13日]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061113-00000029-mai-soci


最新の画像もっと見る