ラットは今日も、きみのために。

マウスも研究者も頑張っています。
医学研究関連記事の新聞紙面から切り抜き
再生医療、薬理学、生理学、神経科学、創薬

肥満と糖尿病発症のDNA差異発見=オックスフォード大学

2007年04月13日 | 徒然に
 肥満と糖尿病のなりやすさに関係するDNAの微妙な違い(SNP=スニップ)を英オックスフォード大などのグループが見つけ、13日付の米科学誌サイエンス(電子版)で発表した。新たな治療法につながる可能性がある。

 SNPは、DNAを構成する塩基の配列が1カ所だけ異なっていること。グループは国際協力で見つかってきた49万カ所のSNPについて、糖尿病患者2000人と患者でない3000人とで頻度に差があるものを探した。

 その結果、患者では非患者に比べて、16番染色体にあるFTOと呼ばれる遺伝子で、塩基配列の1カ所がT(チミン)ではなくA(アデニン)の人の割合が高くなっていることがわかった。

 父母からいずれもAを受け継いだ人(研究対象の欧州白人では約16%)は、いずれもTの人に比べ、糖尿病の9割以上を占める2型糖尿病になるリスクが約5割高くなっていた。

 欧州の白人約3万8000人を対象に、体重(キロ)を身長(メートル)で2回割る「BMI」という指標を使って、2型糖尿病になりやすい肥満との関係も調べた。ともにAの人はともにTの人に比べ、平均体重が3キロ重く、BMIが30以上の肥満になるリスクが約7割高いことがわかった。

 欧州では父母のどちらか、あるいは双方からAを受け継いだ人は4~5割程度だが、日本人では1割程度とみられる。FTO遺伝子の働きはまだわかっていない。

 板倉光夫・徳島大ゲノム機能研究センター長は「極めて大規模な解析で注目される。肥満や糖尿病の仕組み解明や治療法の開発につながる可能性がある」といっている。

[朝日新聞 / 2007年04月13日]
http://www.asahi.com/science/update/0413/TKY200704130207.html




科学は、いったい誰のためのものなのでしょうか?
最新のDNAチップ、高精度な試薬と分析器械、高速処理ロボットのスクリーニング・マシーン、清潔で大規模な実験室、5,000人の被験者からのサンプル、490,000か所のSNPの分析‥。
これは膨大な予算が無ければ出来ない事業だと思います。

ただの貧乏庶民の実感として、こんな凄いお金をかけた物量作戦を見ると、なんか納得できない思いがします。
自己矛盾していますが。


ラットは今日も、きみのために頑張っています。
今、この地球上に生きているすべての、きみのために。
そう、信じているんですけれどね。


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