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ヒトが声を出すとき…アンコウと同じ脳の動き=コーネル大学

2008年07月20日 | 生きもの色々
 魚類のガマアンコウが鳴き声を出す際の脳の働きが、ヒトなど陸上の脊椎(せきつい)動物とよく似ていることが、コーネル大学などのグループによる研究でわかった。魚とヒトの共通の祖先が、発声のための脳の仕組みをもっていたようだ。これにより、ヒトの発声能力の起源は約4億年前にさかのぼることになるという。18日付の米科学誌サイエンスに発表した。

 ガマアンコウは北米の浅い海に住む。求愛行動や縄張りを守るため、浮袋を使って「グエッ、グエッ」「ブーン」などの鳴き声を出す種類がある。

 コーネル大のアンドリュー・バス博士らは、ガマアンコウの稚魚に麻酔をかけ、脳の神経細胞を染めて観察した。発声に関係しているのは後脳から脊髄にかけてで、発声器官を動かす神経細胞や、隣接する鳴き声の間隔などを調整する神経細胞の働き方が、鳴き声を出す哺乳(ほにゅう)類、鳥、カエルなどと、使う器官は違うのによく似ていた。

 ガマアンコウなどの浮袋をもつ硬骨魚類と、肺をもつ陸上の四肢動物はどちらも脊椎動物で、約4億年前に祖先の魚から分かれたとされる。このため、発声器官や使う筋肉は種ごとに別々に進化したが、発声をつかさどる脳の機能は分かれる以前からの原始的なものと考えられるという。(鍛治信太郎)

[朝日新聞 2008年07月20日]
http://www.asahi.com/science/update/0719/TKY200807190218.html

ガマアンコウ、何度もスペースシャトルに乗せられて、宇宙での実験動物として活躍していたのを思い出しました。発音魚の研究はまだまだ発表も少ないようですね。


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