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細胞の繊毛ができる仕組み解明=大阪バイオサイエンス研究所

2008年03月26日 | 蛋白質
 細胞の表面に生えている繊毛が形作られる仕組みを、大阪バイオサイエンス研究所と米ハーバード大の研究グループが明らかにした。繊毛ができないために、目の網膜色素変性症がおきたり、腎臓に多発性の嚢胞(のうほう)ができたりすることが知られており、病気の解明につながる可能性がある。英科学誌ネイチャー・セル・バイオロジー(電子版)に掲載した。

 繊毛は細胞1個に1~数十本あり、長さは0.001~0.01ミリ。目の細胞は光、鼻の細胞はにおいを感じるなど、アンテナの役目をしている。

 大阪バイオサイエンス研究所の大森義裕研究員(発生生物学)らは、繊毛に異常のある熱帯魚ゼブラフィッシュを使い、繊毛の形成に必要な遺伝子を特定した。その遺伝子からできるたんぱく質を「エリプサ」と名付け、酵母菌で役割を調べた。細胞内でつくられた繊毛の材料のたんぱく質は、別のたんぱく質と結びつき、細胞内を移動。繊毛の根元でエリプサと結びつき、繊毛の先端部に運ばれることがわかった。

 エリプサに相当するたんぱく質は人にもあり、大森研究員は「人にも同様の繊毛形成の仕組みがあると考えられる」と話している。

[朝日新聞 / 2008年03月26日]
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200803260070.html



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