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肥満、腸内細菌で決まる=米ワシントン大学

2006年12月21日 | 生活習慣病
動物の腸の中にすむ細菌が太りやすさに関係していることを米ワシントン大のチームが突き止めた。
21日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。

人間など哺乳(ほにゅう)類の腸内には、1000種類以上の細菌がすみ、消化吸収の補助などに
役立っている。ほとんどの細菌が、バクテロイデス(B)類かファーミキューテス(F)類のいずれかの
グループに属している。

研究チームが、太ったマウスとやせたマウスの腸内細菌について、B類とF類の割合を比べたところ、
太ったマウスは、B類が50%以上も少なかった。人の場合も、太った人ほどB類が少なかった。
カロリー制限で体重を減らすとB類が増え、F類が減った。さらに、無菌状態で育てたマウスに、
肥満マウスと、やせたマウスの腸内細菌を与えて影響を比べた。2週間後の体脂肪増加率は、
肥満マウスの腸内細菌を与えた場合は約47%だったが、やせたマウスの腸内細菌を与えた場合は
約27%にとどまった。

研究チームは、B類が減ってF類が増えると、食事からのカロリー回収率が高まり、体重増に
つながると推測。腸内細菌の状態を変えることで、肥満を治療できる可能性があると考えている。

[読売新聞 / 2006年12月21日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20061221i201.htm?from=main2


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