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発達障害について深く考えるⅡ

2016-09-15 19:54:49 | 社会

発達障害のある人の就労

放送日・Eテレ

9月11日(日)夜7:00

再放送9月16日(金)0:00(木曜深夜)

出演者

栗原 類ほか

発達障害のある人の就労
見た目ではわかりにくい発達障害。就職活動や職場で悩みを抱えている当事者は少なくない。また周囲もどう接していいかわからない、という声も多い。番組では、全国でも珍しい、発達障害のある人たちの就労を専門にサポートしている事業所を取材し、当事者が自分の苦手な部分やつまずきに気づくためのヒントを紹介。また、どうすれば発達障害のある人を社員として活用できるか、ある会社の取り組みをもとに考える。

内容

出演者

  • 栗原 類さん (モデル・俳優)
  • 広野ゆいさん (NPO法人「DDAC(発達障害をもつ大人の会)」代表)
  • 関口麻紀さん (ADHD)

発達障害ってどんな障害?

今回のゲストは、モデルで俳優の栗原類さん。去年、発達障害の一つであるADD(注意欠如障害)であることをカミングアウトした。


栗原
「たとえば学生時代、母親からゴミ出しをお願いされて『わかった』って返事はするんです。でも扉のところにゴミ袋があるのに、気づかないでよく忘れていっちゃう。無視していたわけじゃなくて、置いてあることに全く気づかない。」

発達障害は、大きく3つに分けられる。こだわりが強い、コミュニケーションをとるのが苦手などの特性がある「自閉症スペクトラム障害」。不注意でのミスが多く、集中することが苦手な「注意欠如・多動性障害(ADD/ADHD)」。そして読む・書く・計算など特定の学習が極端に困難な「学習障害(LD)」。いくつかの障害をあわせ持っている人も多く、外見からは認識されにくい障害であるが故に、仕事上で問題が生じてしまうこともしばしばあるという。

自分自身を知る!就活支援

放送内容

発達障害のある人たちの就労を専門に支援している事業所を訪ね、彼らが働く上でどんなところでつまずくのか、どんな工夫をすればいいか、取材した。 ここでは、毎朝、「雑談」の練習から始まる。仕事の第一歩としての会話でつまずかないようにするためだ。メインプログラムは、実践的な仕事の訓練。オンラインショップを運営し実際に販売も行う。企業に勤めた経験のある講師が「管理職」としてサポートする。実際に仕事をしていくと、どの作業から手をつければいいのか優先順位がわからずパニックになってしまったり、自分の思い込みでミスをしてしまったり。

失敗することで、自分のつまずきやすいポイントに気づくことができる。

 

放送内容

事業所に通う関口麻紀さんは、ADHD。3か月の訓練を経て就職活動を本格的に開始した。以前は障害の自覚もなく仕事上のトラブルも多かったが、就職面接では、自分のプラス部分とマイナス部分を説明し、苦手なことに対してどのような配慮をしてほしいかという希望も伝えることができるようになった。

 

 

放送内容
シュウ
「まずは雑談の訓練から・・・びっくりしましたけど」
関口
「私も最初は言葉につまってしまって言えないことがあったんですけど、訓練しているうちにある程度しゃべれるようになってきました」
シュウ
「類くんはどうですか?雑談」
栗原
「どういう会話がいいのかな、とかわからないことも多くて。自分からがんばって会話をしようとしても、3回キャッチボールして自分で終わってしまう、っていうのも何度かあったりね」

 

広野
「雑談ってルールがあるじゃないですか。話題にしちゃいけないものとか、年代によって言わない方がいいとか。(あの事業所では)実際に上司がいてリアルなところで実際にやったときにつまずく、っていうのがわかりやすい。訓練は訓練、職場は職場ってなっちゃうとやっぱり違うので」

 

発達障害のある人を”戦力”にするための配慮とは?

放送内容

実際に発達障害のある人たちを雇用している企業はどのような配慮ができるのか。社員20名のうち4名が発達障害のある人という神戸市の会社では、毎月1回社員全員に個人面談を行い、必要に応じて業務内容を見直している。入社4年目の吉宗さんは、口頭でのコミュニケーションが苦手で、最初は電話対応を免除してもらっていたが、次第に電話にもチャレンジしたいと考えるようになり、上司に相談。まずはファックスを送った上での確認の電話をかけることから始めた。短い会話の経験を積んで自信をつけ、今では、特定の番号にかかってくる電話の取り次ぎができるまでになった。

特性にあわせて少しずつできる範囲を広げ、チャレンジしていけるよう支援していく体制が整えられていることで、この会社では一人ひとりが“戦力”になっているのだ。

玉木幸則のコレだけ言わせて

玉木幸則のコレだけ言わせて

障害のあるひとのことを考えると、障害のないひとにも役に立つ!

あの会社の素敵なところは、全社員に月1回面談をやっているということ。障害者差別解消法には、「障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会」って書いてあるねん。(障害者に対する企業の)「合理的配慮」は障害者だけのためのものじゃない。障害のあるひとのことを考えると障害のないひとにも役に立つ!ってこと。でも一回だけ配慮したらいいわけじゃなくて積み重ね、連続性で変わっていくもの。そこがまだ(世の中に)伝わってない。