西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

芸者

2019-01-10 | 浮世絵
これは豊原周延(とよはら ちかのぶ・天保9〜大正元・1838〜1912年)の浮世絵だ。
制作年は明治2(1869)年、タイトルは「春色三十六会席 本町小桜」とある。
三味線を持っている芸者は橋内町こう、羽織りを持っているのは小松町、はまだ。

  

書き入れは
「甍を並べ軒を継く中に 潜かな楼はこれ院中の湯とやいわまじ
 家居は裏にありなしが 小桜の名の走れるや 重の字の三人眉(さんまい)はものかは
 調理の美味にひぐ○るや かね田が時計も何のその
 されば入り来る希人は 升座の升目ばかりなりしかれば 氏原の車田引きも
 きかざるなるべし」