ライブビューイングというのが、アメリカではポピュラーだと友人から教えられた。
ニューヨークのメトロポリタン劇場の音楽監督就任40周年を迎えたJ・レヴァイン指揮による
「ワルキューレ」のライブビューイングが、日本でも上映されるというのでネット予約しておいた。
6月17日に銀座の東劇で上映される「ワルキューレ」が、実は今年のMETライブビューイングの
最終回だと後から知ったのだが、僕はその17日の午前11時からの回に向かった。
<スタート前や休憩中の画面>
金曜日の朝から映画館に来られる人は限られている。大きな会場は、完全予約制だけどガラガラ。
夕方4時過ぎまで、5時間14分の長丁場なので、かえって空いているのでホッとした。
途中で抜け出せるだろうし、前後左右、好きなところに席を移動しても怒られることはなかった。
本物の劇場ではないので、臨場感は全く異なるものの、映画的なカットで細部をはっきり見せてくれるし
途中P・ドミンゴによる出演者インタビューや、舞台装置の説明など見所は多い。
<レヴァイン>
レヴァインによる、歌手とMETオーケストラの合わせ練習風景や、
ワグネルホルン、バストランペットなど、独特の金管楽器紹介も楽しかった。
オペラそのものがどうのと講評するだけの見識は持ち合わせていないが
今回の「新演出」では「マシーン」と愛称されている巨大な舞台装置が大きな効果を発揮していた。
コンピューター制御される数十本の板と、その板に投影される背景や模様でシーンが切り替えられる。
この「マシーン」の総重量は45トンにも上るため、メトロポリタンの舞台を支える構造体まで
この演出のために作り直されたという。
例えば冒頭の森の中をジークムントが逃げる場面では、数十本の板が直立して森になる。
バルハラ宮殿の場面なら、横に倒された板がなだらかに山をなし、その上で舞台が進行する。
特に印象的な演出で驚いたのは、第3幕終盤の「ワルキューレの騎行」のシーン。
一枚おきにワルキューレがまたがり、馬が駆けるように一枚一枚がシーソーのように上下した。
到着する場面では、滑り台のように、一人また一人と板から舞台にすべり下りた。
ラストシーンでブリュンヒルデが眠らされ、炎で取り囲まれる演出は、マシーン全体が
真っ赤に燃え上がるように立ち上がり、その真ん中にブリュンヒルデ役のデボラ・ボイトが
逆さまに釣り下げられた状態で幕が閉じられた
<ラストシーン>
斬新な装置なので、新しい演出ばかりに注目してしまったが・・・
全体にMETのワルキューレは、昨年バイロイト音楽祭が全世界ライブ放送された時の
映像と比べると、歌手の演技が素晴らしいことと、役作りがより人間臭いと思った。
たとえばブリュンヒルデは大変かわいい、お茶目な演出があり
ヴォータンは、神のボスなのに人間の男として、親父としての苦悩を感じさせたし
妻のフリッカも、秩序の番人でもあるが、夫を攻め立てる憎たらしい女房役と感じた。
ハリウッド、ブロードウェイでの興行の歴史を持つ、エンターテインメントの国
アメリカらしい演出なのではないだろうか。
さて、5時間半。どれだけ持つかな~と恐る恐る参加したものの、
ほとんど寝ることもなしに楽しむことができたと思う。
本番ではなく、映画館の気楽さもあって、コーヒー飲みながら、ポップコーンかじりながらの
METオペラの観劇というスタイルは、僕にとっては気楽で合っていると思う。
また来年も「ニーベルングの指輪」の後半が行われ、ライブビューイングでも見られるという。
ぜひまた見に行きたいと思う。
飲食物持込OKですので、両方楽しみながら鑑賞出来ます。
寅さんを見るのと同じ雰囲気です。
なんだか自分も映画館に一緒にいたような気分になったりして。。。
音楽は時間芸術だ、ライブを聴いてこそ本物だ。
とは言っても、安い席では音響が悪かったりステージがあまり見えなかったり。
その点、映像で観るLive viewing はS席以上の楽しみがありますね。最近の映画館はデジタル化によって映像技術、音響技術がどんどん進化しているし。3D Live viewingになる日も遠くないんでしょうね。
ボクは最近、Berlin Philharmoniker の Digital concert hallをよく観てLive映像を楽しんでいます。
最初はオペラのつもりで見に行ったんですが
これは映画を見る「構え」で、オペラを見ることができるいい機会ですね。またいきたいです。
今回5時間で5千円でしたが、本物のオペラはあまりにも高いので、今回のような映画仕立てでちょうどいいと思いました。
3Dでさらに一歩ライブに近づいてくれればなおいいですね。
(そしてたまに、奮発してライブも・・)
石原さんはライブビューイングは初めてでしょうか。ぼくはこの2年間東劇に通ってほとんどの作品を観てきました。画面が大きいので実際の舞台よりも迫力あったり、理解しやすかったりします。幕間のインタビューも面白い。通常は3500円ですが、3枚つづりで9000円の割引券もあります。ライブビューイングになじむとDVDは観れませんね。
ところでここではface book とは違ってchiibou という仮名なのでよろしく♪♪でも最近
mixi,face book ,blog,twitter,GREE,mailと
みんなごちゃごちゃで~す
私もgmail, blog, facebook, twitter, mixi を毎日渡り歩いてます。facebook twitter では実名を名乗ってます。
ネット世界で実名がいいか仮名がいいか悩みますね。
Facebook(=実名+顔写真を推奨)に出会ってからネット世界でもできるだけ実名派に転向しました。二重人格になりたくなくて(笑)
逆に、自分の思いや感覚を表現するには抵抗が残ります。
もうごちゃごちゃになっちゃったんで、あまりこだわりはなくなりましたけど。
5時間ですか!
大画面で楽しめて良かったですね
確かに臨場感・映像・音質全てに渡り
DVDの比ではないと思います
そういう手もあったんですね!
値段が10分の1で映画感覚で見られる、これは大変いいサービスだと思います。来年またやってくるので期待してます。