チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

楽しい総練、そして後遺症

2012年09月16日 01時31分46秒 | 市原フィル

定演まで残り3週間。
総練習には参加者が増え、会場は熱気を帯びてきた。

パーカッションがフルメンバーの4人揃った。
いつも寂しいビオラも、エキストラの皆さんが沢山集まっている。
普段見かけないコントラファゴットを担いでやってきた方も見える。
(コントラもすごいけど、演奏する人もすごい存在感を出している!)


チューニングのあと、マイスタージンガー、ドンファンと練習が進んでゆくと、
全体の響きが違っているのをはっきり感じた。

Cbがチェロ後方で頼もしく支えてくれてるけど、それとは違う超低音がどこからか響いてくる。
それがコントラファゴットだった。
テレビなどで見ていても、コントラの音はあまり識別できないが、
同じ部屋で演奏されると、分厚い土台を形成してくれるのを実感する。

色彩感を感じるな~と思ったら、グロッケン、トライアングル、小太鼓、大太鼓など
パーカッションが要所々々でサビを効かせてくれている。
木管にも助っ人が入り、ますます充実してきた(一人はコンミスの旦那さんだった)。

そして弦がずいぶん厚み増したと感じた。
ビオラの皆さんが揃っていたからだと気付いた。
ドンファンでも、ブラームスでも、Vn、ビオラ、低弦の掛け合いというか
パート間のコミュニケーションが成立すると、響きが全然違ってくるのを感じることができた。

もう一つ楽しかったのは、20周年記念ということで、かつて演奏したアンコール曲から
3曲を選んで練習したことも、気分を盛り上げる効果があった。
とりわけ、団員が大声で歌う曲なども採用されていたので、高揚した気分になった。


こうして、本場に向けて皆のエネルギーが高まってゆくのは実に楽しく、気持ち良い。
当然、この雰囲気や構えの充実は指揮者に力を与えるのだと思う。

今晩の小出さんは、細部の修正に手を加えることより、曲作りを実現することに集中していた。
定演まで、残された時間が少なくなってきていることもあるかもしれないけど、
細部のテクニックの問題解決は団員の努力を信頼して、全体の音楽表現に向かうことができるのは
指揮者として楽しいのだと思う。

Vnが外しても、クラ爺がサボっても、Å管とB管を持ち間違えても、Tpが外しても、Fgが・・・
つまり各パートパートに色々問題はあっても、まずは全体の演奏を前進させ、
合間に全てを指摘してゆく。落ちもズレも全部見抜いてゆく小出さんのすごさを感じた。

自分としても、ちょっとばかし「譜面と真正面に向き合う」時間をとってきたので
ドンファンでも、ブラ1でも、演奏に参加できる範囲が広がってきて効力感があった。
先日師匠や主席に教わったポジショニングも、総練で試してみると何割かは出来た。
ドンファンには「不可領域」は無くならないものの、可能性が拡大してゆくのは嬉しい。

一方で、今日は珍しいというか、恥ずかしい指摘を、指揮者にしてもらった。

「チェロ、座り方がおかしいよ」
「・・?・・」っと怪訝な顔をしていると、
小出さんが指揮台から降りてきて
「座っている方向が違うでしょう」
と譜面台の位置を直し、僕の座っているの椅子の向きを、指揮台真正面に向けさせた。
ついでに、チェロ全体の配置も変更した。

そう、僕がお隣の大御所様との距離を取り過ぎていた上、あっちの方を向いてたことは確か。
「仲が悪いんじゃないよね」みたいなことを言われた気がして、勝手に顔が赤くなった。
本当のところは、チェロの弓は真横に動くので、プルトごとに譜面台を共有して演奏していると、
隣の人を刺したり、ちゃんばらになってしまうのを、僕が恐れるあまり距離をとっていたのだ。

プロの演奏会を見ても、主席たちの座り方を見ても
「どうしてあんなにくっついて演奏できるんだ?中国の雑技団みたいだ」と驚嘆するんだけど
ほぼ完全にボーイングが一致していないと、そういう座り方はできないのだ。

もともと人との距離感がうまく取れないのは僕の欠陥なんだけど
演奏のときの座り方にも、そのことが現れているもかも知れないと感じてしまった。
以前から、座り方がすっきりしていなかったので、今回修正してもらったのはありがたかった。

 

さてさて、楽しい総連だったけど、途中から右手首が痛くてどうしょうもなくなった。
また腱鞘炎がぶり返してしまったようだ。
今日は午後から、ドンファンのチェロ練もあったので、ついつい無理な力を入れていたのだと思う。

帰りに車のハンドルを回しても傷みがあるので、ファミレスで休憩して、冷やすことにした。
アイシングはできないので、紙ナプキンを水に浸しで「簡易紙パック」だ。

 

演奏に支障が出るのも困るけど、箸をうまく使えないのには参った。
箸というのは、どうしても「ひねり」を入れないと、食べ物を口に持ってこれないことが分かった。

残り三週間。毎回こんな痛みを出すような演奏ではまずいな~


 

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2 コメント

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スポーツテーピング (マダム・カネガネーゼ)
2012-09-17 10:13:58
どこかにテーピングの上手なスポーツトレーナーさんがいらっしゃるといいんですけどね。
手首を保護するテーピングを教えてもらうの。

右手に余分な力が入ってしまうのは、今日、明日で修正できるものでもないと思うので
とりあえずは負荷を和らげるために、痛みが出る前にテーピングで保護するといいんじゃないでしょうか。

スポーツ選手のテーピングと同じです。
痛いから保護 ではなく 痛む前に保護
転ばぬ先の杖 みたいなものですね。
返信する
>マダーム (chiibou)
2012-09-17 10:38:58
アドバイスありがとうございます。テーピングという方法があるんですね。近くにスポーツトレーナーがいるので、聞いてみます。テープ巻いて弓持つとどうなるのかな?
返信する

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