チェロ五十代からの手習い

57才でチェロに初めて触れ、発見やら驚きを書いてきました。今では前期高齢者ですが気楽に書いてゆこうと思います。

明日は「下振り」の指揮者がやってくる

2011年04月22日 22時15分24秒 | 市原フィル

知らなかった言葉「下振り」。4年前からオケに所属していたけど、常にマエストロの元で練習してきたので、「下振り」を雇うという経験はなかった。

下振りって何だろう・・ということで調べてみた

※下振り(したぶり):本指揮者の代わりに、オケの練習の指揮をすること。本指揮者と曲についての認識(例えばテンポの取り方など)を
共有しているので、オケ側から見ると、最初の練習で最低限の交通整理をしてもらって、本指揮者との練習に臨むことができる。

反対語は「本振り」だって! 雨が本降りになっちゃうみたいで変な語感だから、きっとあまり使わないのだと思う。

プロの世界で「下振り」は大変一般的なようで、
「かつてヨーロッパで指揮者となる一般的なコースとしては、まずオペラハウスの練習ピアニストからスタートして、
やがて合唱指揮者、オケの下振り、そしてオペラを指揮してその中から有名な人がコンサート指揮者になるというのが、
通常の道のりでした。」という記述があった。

ではアマの世界で「下振り」するってどういうことなんだ?
あるプロの副指揮者(カヴァーコンダクター)の副指揮者生活の中に「下振り」が出てくる。

「プロの副指揮者は、本番指揮者が何らかの理由でドタキャンしてしまった場合に、
いつでも振れるよう準備しておくことが重要な役割にもなっているが、
アマ・オケの場合、声楽つきの曲の場合は合唱指導、パート練習をすべて見て回り、分奏も受け持ち、下振りもし、
本番指揮者が全然駄目で上手くいかないときは楽譜のチェック、そして指揮法の伝授までしなければならない。
でも楽譜の間違いを指摘しても、シカトする指揮者もいますから困ったものです・・・
でも、ダメダメな指揮者でも音楽の方向性は一応あるので自分の指揮の方がアンサンブルがまとまって
メンバーもすっきりするのに、逆にメンバーの方から『それでは私の色になってしまう』と言われ、困る場合もある。」

これはプロ志望の副指揮者としての仕事の話だけど、アマオケで「下振り」をするということは
オケのトレーナー役までこなしながら、本番には出られない。指揮者の世界も大変厳しいことが伺われる。
指揮者志望の若手なら、こうした下積みもいいけど、ふだんはプロの演奏者として活動をしている音楽家が
下振りを引き受けてくれるということは、大変得がたい、ありがたいことなのではないかと想像する。

余談になるけど、こんな調べをしていたら、最上峰行 東京交響楽団のオーボエ奏者のブログ「指揮者あれこれ」に行き当たった。
プロの演奏者から見ると、指揮者にも「いろいろ」あるようで、プロ奏者と指揮者との関係が様々に分類されていて大変面白かった。
(指揮者からのコメントが入っているのが楽しい)
指揮者は演奏者と上手なコラボレーションができないと、いくら良い楽団でも力を引き出せないということだ。

さて、下振りの先生がどんな方であれ、自分はまだまだ演奏できるだけの練習ができていないのだ。

前回の練習では、フィンガルの洞窟の後半は、「想定外」のスピードに全く追いつけず、通り過ぎるのを唖然と見送るような状態だった。
「下振り」なり自主練習がどうであれ、本番では”小出超特急”に乗り込まなければ置いてけぼりなんだから、
しっかりと練習して臨みたい。
(しっかりと・・・この言葉、最近総理官邸近辺でよく使われる。本当はやらないのに、やった振りをしてごまかすことみたいだけど・・)

スピードが上がれば上がるほど、
譜面をきっちり読み込んで諳んじられるようになっていることと、
フィンガリングで迷いを起こさないことが大事だと痛感させられる。

今晩と明日の夕方まで、まだ時間はある。
コメント (6)
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