おきらく

まんまるが思いつきでいろんな事を書くブログです

買う人のモラル

2007-06-16 | 書道
書の先生の家に先日の個展で発表した作品が飾ってあります。
個展ではかなりの作品が売れてしまいました。
先生も自分が二度とできないであろうと思った作品は非売品にしたり、大きな作品は買い手がつかずに自宅に戻って来たのでその中から数点を玄関や教室に飾っているんです。
今日は陶板に文字を刻んだ3連作を飾っていました。
元々1枚の陶器の板を焼く前に3つに分けてそれぞれに文字を刻んだようで、切り口に変化を付けてジグソーパズルのようになっていました。
今日先生が「あの作品の真ん中だけ欲しいと言われて売る事にした。」と言われました。
それぞれの文字は1文字でもちゃんと作品になるし、初めて見る人は3連作の一部分とはわからないでしょう。最初からそういう作品だったと感じると思います。
そこで思いました。。。
先生の自宅で見る人と言う事はかなりの確率で我々生徒仲間であろう。。。先生の作品の意図を全く理解していない!
思わず言っちゃいました。「買う人にも、何て言うんだろう…モラルがあると思う。」
実は個展の時にもちょっと言ってしまったんです。
似た様な陶器が数点で1組として展示してあったのですが、それぞれに値段がついていたので買う人も1点ずつ購入していた様です。
1点ずつのお値段もかなり安くて1組買ったとしてもそんなに高くはないのに何故?って思いました。
美術品としての価値より実用性を求めたのでしょうか?
先生が個別に値段を付けた理由を外部の人間が知る必要はないけれど、私達内輪の生徒は察しなければならないと思っています。
今日は私が文句を言ったけれど他の人も同感の様子で、先生も言葉を濁していましたが「3つまとめて買うほどの余裕はないけど、どうしても真ん中の文字のが欲しい!と言われたから…。」って。
3つまとめて買えないなら真ん中の作品もあきらめて欲しかった。
真ん中の作品は両サイドの作品に生かされ、また反対に両サイドの作品を生かしているのだから。