おきらく

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ラグビーW杯が成功したからって東京五輪は成功するかわかりません!

2019-11-03 | Weblog

お久しぶりです。
私はラグビーW杯のボランティアをしました。
当初、日本ではラグビーはそこまでメジャーなスポーツとは言えないので、盛り上がるかどうか心配していましたが、大会開始1週間ほどで仲間内でも「思ったより好評じゃない?」なんて会話もあり、今までのボランティア活動の中でも印象深いものがありました。
その視点から東京五輪を眺めていると、東京五輪がラグビーほどのおもてなしができるかどうか、疑問です。

まず、組織の運営の健全さと言いましょうか、いわゆる「組織力」が違い過ぎます。
今まで様々なボランティアを経験していて、ラグビーほど細かな運用ルールが決められていたことはありません。
例えば、ボランティアと組織委員会のユニフォームは試合前日・当日は同じ物を着ます。
私は試合の2日前の活動を経験しましたが、その時は組織委員会のユニフォームはそれまで研修等で見かけていた黒いポロシャツでした。
これは日本だけでなく、前回も前々回もそのように取り決めがあったのです。
次に、おもてなし。
試合開始前にスタジアム付近で写真撮影などのサービスをするのは、これもまた前回も前々回でもありました。
そうして、観客を盛り上げるのがボランティアの役割の1つとなっています。
そもそも、研修の時に「これは前回のボランティア活動の映像です」とか「◯◯大会の時の写真です」等、どのようなことをするのか参考にしていました。
もちろん、日本独自のサービスもあったと思いますが、とにかく笑顔でお出迎え・お見送りが基本です。
それ以外にも、決勝後のセレモニーの時に『ジュピター』が何度も流れていましたが、あれもワールドラグビーの決まり事で、『ジュピター』がテーマソングで開催地の歌手が歌う事になっていて、日本はいきものがかりの吉岡さんが歌っていました。

さらに、一部の活動を除きボランティアの条件『MUST』に語学力はありませんでした。
むしろ、「試合日に活動が出来ること」の方が上位にありました。
語学力は『あればなお良い条件』とされていました。
東京五輪ではもともとTOEIC750点がエントリーの条件ですので大きく異なります。

そもそも、ラグビーは参加国のほとんどがイギリス連邦関連の国で、しかも1杯1000円のビールを何杯も飲むほど裕福な方が多く、スマートな立ち振る舞いの方が多かった印象があります。
私が試合後にお見送りをしていた時に、勝ったチームのファンの方がボランティアと写真を撮りたいと、10人くらいの集合写真を撮っていました。
そこに負けたチームのファンの方が1人で通りがかり、いきなり「Hey!congratulations!」と乱入してきたので、私はヒヤリとしたのですが、「Oh!Nice game!」とか言ってハグとか握手が始まって、最後には集合写真におさまっていました。
この時に「ラグビーっていいなぁ」って思いました。

ラグビーも、大会開始直後は「暑い、ボールが滑る」などの文句もあり、台風での試合中止もあり、課題もありましたが、それ以上に観客も選手も日本に対して好印象を持ってくれたおかげで、皆さんの良い想い出の1つになれたことは有難かったと感じています。

東京五輪は競技もたくさんあり、観客の背景も様々で、組織がしっかりとコントロールしないと絶対に成功しないのに、ここに来て競技場所の変更とか、ちょっと考えられません。
でも、ラグビーのボランティアの中には東京五輪もボランティアをするという人がたくさんいましたので、経験を活かして頑張って欲しいと思います。