シェ・イリエのお気に召すまま

旭川にある自然派フランス菓子店シェ・イリエの店主の独り言を綴っていきます。よかったら、お付き合い下さい。

男祭り

2008-08-25 17:35:43 | 洋菓子
先日の、日曜日
たまに行くお店の人たちが
キトウシの貸しコテージで 「男祭り2008」 を開くというので
差し入れだけ持っていきました。
なんだか楽しそうでいい雰囲気でした。

今度の男祭りは、私も参加できる時間であれば良いなぁ、、、
(けど、祭りの参加資格は武闘家だけにに限ってましたっけ?)

最近読んだ本 2008 「晋作 蒼き烈日」

2008-08-25 17:18:18 | 洋菓子
NHK出版 秋山香乃著
明治維新の夜明け前、ひたすら駆け燃え尽きた若き志士、高杉晋作の美しくも壮絶な闘いを、気鋭の女性時代劇作家が描きました。

この人、晋作にかなり惚れているなと随所に感じる内容で、
お互い惚れた弱みということが感じられます。

高杉晋作の数あるエピソードの中で私が好きなのは
徳川幕府の当時の将軍に対して「ヨォ!征夷大将軍」とやじった所

下関のイギリス軍との闘いに負けた後、講和会議で全権を任された時、殿様からもらった衣装を着けて現れて相手から「魔王のような」と言わしめ、かつ「賠償金なら、俺たちではなく、幕府からもらえ」といって、そのとうりになったこと。
(その後、明治政府が払わなければならなかったから、同じ事だけど、、、)

権限もないのに勝手に藩の金で軍艦を買ってしまって、へっちゃらなこと

上海に行くといって藩から莫大な資金をもらい、全部遊郭で使ってへっちゃらなこと

本当にこんな男がかつて日本にいたのか、と感心しつつ
今、この世に晋作が居たら、きっと第一級の犯罪者になるだろうなと
複雑で悲しい思いを以て、読後の感想に変えさせていただきます。





最近読んだ本 2008 「甘粕正彦 乱心の曠野」

2008-08-25 16:08:42 | 洋菓子
関東大震災後の戒厳令下、社会主義者・大杉栄一家を虐殺したとして獄に落ちた元エリート憲兵。
その異能と遺恨は新天地、満州で乱れ咲いた。
策略渦巻く大陸の夜を制したと言われるこの男はいったい何者なのか

以前から、気になっていました。
映画「ラスト・エンペラー」で坂本龍一が演じたのが、有名ですが、この本を読んで
私の甘粕のイメージが有る程度、出来上がりました。
ちょっとした事で、こうも人生が変わるものか、と思わされますが、(士官学校時代落馬して、憲兵に回った後の数奇な人生とか、)
すべて、甘粕自身に内包していることだったかもしれません。

アメリカの暗黒犯罪小説家「ジェームス・エルロイ」が
その著書の中で「かつてアメリカが清らかだった時代は一度もない」
といった言葉に驚いた記憶がありますが、
日本もなかなか負けていないという雰囲気で、そう言った意味では、日本という国に、ちょっとがっかり、、、

この著者の取材力は脱帽です。
きっと何かの文学賞をこの本で取ることでしょう。