最近読んだ本 4

最近ではないのですが、たいへん面白かったエッセイを一冊
実はむかし、イラストレーターというものにあこがれ、中学か高校の時、通信教育で
習ったことがあり、三日坊主で終わった情けない過去があります。ちょっと絵が好きで真似して書くことができる程度では、話にならず、あふれ出る才能で描かざるおえないものを持っている特別な人間でなければやっていけないと子供心に知りました。そんな特別な人種の第一人者である和田誠さんの社会にでた最初からのお話は、大変興味がありました。今をときめくものすごいクリエーターたちの駆け出しの頃の話なんてまさに「ドキドキ」です。寺山修司、立木義浩、篠山紀信、横尾忠則と綺羅星のごとき人々の時代であり場所です。また和田さんの性格を反映した文章も軽快で素敵です。なんといっても最後の四行の文章はしびれました。なんだか池波正太郎の小説のような、すがすがしい読後感でエッセイを読んだとは思えなくなります。
蛇足ですが、先日、お会いできる機会がありましてちゃっかりサイン頂きました。