ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

少し涼しい日

2010年09月14日 | 社会


郵便局で順番を待っていたとき、ひとりの女性が切手を買いにやってきました。

女性: 「50円切手を10枚下さい」
局員: 「通常の切手でいいですか?こちらにはたくさん記念切手がありますのでご覧ください」
と、局員はサンプル切手シートが展示されている壁面を指しました。
すると、女性が一言。
「こんなきれいな切手だったら使うのがもったいなくて使えないわ。どうしよう……」と。

私はドキッとしてその女性の顔を思わず見つめました。
「美しい切手だからこそ、手紙に添えて人様に差し上げたいんではないですか?」と、言葉が出そうになったのを抑えました。
私信にせよ、そうでないにせよ目に触れて開封するのは人の手です。記念切手も通常切手も同じ50円に違いはないのに……。所有欲ってこんな日常でも顔を出すものなのですね。人ごとではありません。

そのあと、私の番が来て、窓口に向かったため、その女性がどの切手を買ったかはわかりません。