ソメイヨシノが満開を迎えた今日、「春の野」に出て、摘み草をしました。
セリ、三つ葉、つくし、あざみなど野生の中に自生している“春のめぐみ”を摘みました。
曇り空でしたので、サクラと空が同化したような景色の中を車で移動しながら、今を盛りと咲き誇る菜の花の出迎えを道筋のあちこちに受けながら、春の一日を楽しみました。
摘み草も、後の人たちに残すように片手の平に収まるくらいのものを自然からいただきました。
過疎の村を走りながら、こんな美しい里山の中で一年の三分の一でも暮らしてみたいと思いました。
山は、ヤマザクラも咲き、木々のヒタヒタと萌えるような新芽の芽吹きに染められていましたし、里にはラッパズイセンやいちりんそう、野スミレ、ホトケノザなども咲いていました。
里と山の境界とも言える里山の春の景色は、言い知れぬほどの豊かさをひそけき静けさの中にも醸し出していました。
川べりではツバメが水遊びをしていましたし、山にはウグイスの鳴き声が響き続けていました。
休耕田や空き地での摘み草でしたが、水田にはたっぷりの水が張られて田植えの準備が整っていました。
サクラの満開と共に、一度に春が押し寄せてきたような景色の中で、自然の恵みの豊かさに感謝した一日でした。