ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

「断捨離」と「遍路旅」

2010年09月08日 | 本など
ようこそ断捨離へ モノ・コト・ヒト、そして心の片づけ術


今2冊の本を同時進行で読んでいます。
最近ブームの「断捨離」本と、辰濃和男著「歩き遍路」。
なぜだかこの2冊にはつながりが多く、面白く読んでいます。

断捨離とは、
断=入って来るものを断つ
捨=不要なものを捨てる
離=不要なものから離れる

断捨離への道にはモノのみならず、コトやヒトも含まれます。心の片づけ術の指針も。
『ようこそ断捨離へ』(やましたひでこ著)は2010年6月発刊されたばかりのほやほやです。

そして、『歩き遍路』は2006年7月発刊、辰濃氏73歳で3周目の歩き遍路で40代、60代に続く3周目の「区切り打ち遍路」の様子が書かれています。
荷物を背負って歩き通すために身軽ないでたちで遍路をし、ぜいたくを慎み、簡素な宿に泊まる。
目の先に広がる景色に助けられ、人の親切を受けてのこの歩き遍路の様子を自身の体験で綴った本ですが、本当に素敵なエッセィが散りばめられています。
旅の香りが聞こえ、色が見え、細やかで豊饒な著者の情感に思わず感涙する場面に度々出くわします。
章により、三好達治や若山牧水の詩が引用されていたり、若き高群逸枝が遍路旅に出たときの覚悟が綴られその確かな感性の芽がすでに出ていたり、遍路の心得がさりげなく記されていたり、数々受けたお接待のありがたさやお接待をする側の陰徳を積むという行為の素晴らしさなど、机上で読んでも感動し納得する数々の出来ごとが格調高い文で記されています。
もちろん、ブッダの「犀の角のようにただ独り歩め」や、ソローの「歩かなければ、自分の健康や生気を保つことができない」など、歩く勇気が湧いてくるような言葉も数々引用されています。

何が必要で何が不要か、その判断はつきにくく、モノ、あるいは行動を、さらには人との関わりも見つめ直し、手離すことで見えてくる世界が「断捨離」、「歩き遍路」ではまるでその実践後の世界が軽やかに美しい文で匂い迫ってきます。
辰濃氏は歩いていて何より気になるのは荷物の重さと語り、「自分の生活に不必要なものを手放していくと、それまで自分を縛っていたものがだんだんほどけてきて、驚くほど気持ちが自由になっていくから不思議だ」という大塚敦子さんの言葉の抜粋も。
祈り、信じ、感謝し、謙虚に生き、生かされることへの道しるべの世界のようでもあります。
息は呼吸と言い、呼(吐く)が先で吸うは後です。世の中は呼吸のシステムで巡っている、たとえばバスや電車の乗り降りをみても降りる人が先で乗る人がそのあとに続くように。吐いて吸う、吐いて吸うのリズムでお金も先に出してこそ巡るとよく聞きます。
その生きる根源の流れの詰まりを取り除き、自然に勢いよく流れるためには、どうすることがいいのかがこの2冊の本から理解できます。

私も歩き遍路に出たいな……。
今のような体力と気力、さらに歩き方ではいつのことやらわからないけれど。
そしてさらにさらに身の周りのモノ減らしに努めなければと思います。
まだまだたくさんあります。


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9月8日の歩数 10750歩

今日は久しぶりの雨が降りました。
私は都内に出ていて大雨には当たらなかったけれど、帰りは総武線が不通になったりしていた影響でダイヤが大幅に乱れていました。
いずれにしても雨は有り難く、涼しさを感じる一日でした。