ちあの散歩道

輝いてアラカンヌ☆ありがとうの言葉を添えて暮らしのドアをそっと開けると今日も豊かな感動と新しい気づきが待っています。

言葉の地図に添って

2010年07月31日 | お店情報
  

JR武蔵五日市駅を出て、“言葉の地図”に添って歩くことおよそ12分。
目指すは真木千秋さんの「真木テキスタイルスタジオ・竹林shop」です。

本当は、PM6時から中央線高尾駅にある別の個所で行われるイベントに参加するため、「青春18きっぷ」を使って五日市まで足を延ばしたのです。
一度は訪ねてみたかった「竹林shop」。



  

「竹林shop」は、若いスタッフの方の感じもよくて、来てよかったと思いました。
こちらは、イベントがある時期ではなく、お客様はまばらでしたが、洗練された空間は居心地も良くモノ作りに対するひとつのステータスとこだわりや愛情を感じました。
私が目指したのは洋服やストールではなく「ちくちく雑巾」。10年位前に買ったオフホワイトのシルクの大判ストールは今も大切に使っています。



私が買ったものは、上の写真の3点です。
木綿のちくちく雑巾、麻のひも、そして小さな金具(金具は雑巾の上に一つ置き、残りはテーブルの上に)。シルクのちくちく雑巾もあったけれど、私は木綿を選びました。とてもつましい買い物です。
どうってことはないものなのに、古い布の選び方とその質感や配色をずっと眺めていたいからで、もちろん「飾る雑巾」として使います。



shopの外には広い濡れ縁の先に緑の空間が広がり、青い竹林が見えます。
年に一度行われるという「端裂れ市」のときに再訪できたらいいなと思いながら、お店を後にしました。


捨てながら、拾う

2010年07月30日 | モノ・雑貨・道具


朝5時過ぎ、ゴミ捨てに行ったら、ゴミの中に雑じって箱が捨ててあった。すかさず拾った(写真)。
木の箱で、一か所に「トソ器」とマジックで小さく書かれているほかはほぼ無傷。お正月のお屠蘇の器が入っていたのかしらと思いを巡らす。
34センチ×25センチ、高さ18センチで、私には願っても無い大きさで、これから使う用途を考えることにした。
ベランダに出して、植木鉢のように使ってもいいし、デスク周りに置いて雑書類入れにしてもいい、パッチワークの布やなにかを入れて大きめの裁縫箱にしてもいい……、玄関に置いてスリッパ入れにしてもいい、玉ねぎやジャガイモなど冷蔵庫に入れない野菜の容れ物にもと思う。
箱が好きな私はお菓子の入っていた「品のいい箱」などもなかなか捨てることができないでいる。
スペースがあったら、箱コレクターを名乗りたいほどで、作家さんが作った小さな箱を買ったりもする。
今日の箱はシンプルですごくいい。それにタダなのもいい。
夫が買い置いて溜まった雑誌「文芸春秋」を捨てようとしていて、何気なく見ると「芥川賞受賞作」が載っていて、その1冊を思わず読み、読み終えたばかり。
『ポトスライムの舟』(津村記久子)で、2009年3月号だった。
読み終えて満足し、選考委員の選評を読んだら、委員のひとり山田詠美さんはその最後に『蟹工船』より、こっちでしょう。」と結んであった。ほんとほんとと私も思った。ケチケチと暮らす私の参考にもなる生活の中の機微が若い女性の切実なタッチで描かれていて、暗いストーリーなのになぜか明るい。
古い「文芸春秋」を読み返しながら、こちらは捨てられずにいる。

家に戻り、丁寧に箱を洗い、干した。

捨てながら拾う、一見矛盾した行為。しかし、不要なものは数多くあり、必要なものも少しあるので、バランスとしてはよいと思う。

歩くときは、ただ歩くだけ。

2010年07月30日 | 心・健康・癒し
久しぶりの雨が涼しさを運んできました。
こんな日は、ほんとに歩きやすいです。

ウオーキングはせいぜい長くても1時間、短いと20分を歩く。
家を出るとき、郵便局にも寄りたい、クリーニング屋さんにも行きたい……など、ウオーキング以外の目的を持たないで、ただひたすら歩くことを心がけることが、長続きするひとつのコツだと思います。

持ち物も、極力シンプルに。
小さなウエストポーチに小銭300円、家の鍵、携帯電話を入れて出ます。
カメラやスイカ、ましてや財布などは持たないことが大切です。
歩くためにだけ歩くって、簡単なようで覚悟が要ります。
服装もラフな歩きスタイルで、汗ふき用に首に日本手ぬぐいを掛けて、水を持つことは私の場合は必須です。
家を一歩出たついでに、ついついあちこちに寄ろうとしない、きれいな景色や花に出逢っても、それはそれで、カメラを向けない、などなど。
ただし、歩き方は自由。ゆっくりと優雅に周りの景色に目を注ぎながらが私流。

いかにさっと歩きに出るか……、歩きだせば行って帰って1時間はすぐに過ぎます。
歩く時間は、いろいろやってみたけれど、夏の間は陽がかげったあとの夕方がいいようです。

ふだんの美味しい暮らし 長野③

2010年07月29日 | おいしいもの

最寄りの高速バス停に着いた私を車に乗せてエツコさんは飯田に走りました。
飯田にはお気に入りのパン屋さん「かみかみ堂」があります。



材料を吟味してていねいに作られた天然酵母パンのおいしさはいただいただけで力が出ます。

  

「かみかみ堂」でおしゃべりをしていると、出された「お水」が何とも素敵!!!
「うち、氷がないので……」とオーナーのKさんが梅ジュースをうすく水で割ったものの中にブルーベリーを入れて出してくれました。
冷凍したブルーベリーが氷の代わり。
なんておしゃれで心のこもったお水!!と、その工夫に驚きました。



健康の面からも整食で二食の食生活をベースにしているエツコさんの朝はお水だけ。
歩きから帰ったイエルカさんのために、カフェオレと「かみかみ堂」のクロワッサンを軽く焼いたものが出され、それに私もお相伴。
珈琲豆をゴリゴリと挽くと朝の香りが立ち込めます。

クロワッサンのあまりの美味しさに驚き、「こんなクロワッサン、食べたことが無い!!」と私。
私も二食の生活のはずが、ついつい毎朝クロワッサンをいただいてしまいました。
器はいずれもイエルカさん作。ブルーベリーが白い器によく映えます。

と、それやこれやで手始めに「かみかみ堂」のパンをエツコさんに頼んで月に1~2度宅配してもらうことにしました。

  

  

体にいい普段のおいしい食事のために、いろいろの仕掛けがあります。
畑で育てたニンニクを干したり、保存している玄米や大豆も夏の太陽に当てます。
都市に住む人たちがすっかり失ってしまった懐かしい暮らしが生活に根差して引き継がれています。

美味しくて美しい暮らしが当たり前のようにさりげなく労働とともに営まれています。
自然に寄り添った暮らしは不便や不自由もたくさんあるけれど、体を使って働いた分だけおいしさが増して行くようでワクワクします。
日中は強い日差しが降りますが、朝夕は高原の涼しさに包まれる地で、都市に住む私には憧れの深さが訪れるたびに増して行きます。
よいご縁が結べたことに感謝せずには居られません。

それにしても……人口のうんと多い私の住まいの周辺に、こんな素敵なお店や、形はちがっても個をきちんと持ったお洒落な暮らしをしている人、居るのかしら?
きっと居るのでしょうね……、私が知らないだけで。


花に囲まれた夏の暮らし 長野②

2010年07月28日 | 自然 花や風景など
一面の夏の緑に囲まれた中での暮らし。
家を取り囲む広い庭に畑があり、花壇があります。
生い茂る草も夏を謳歌し、草の中にも旺盛な生の息吹があふれています。

 

前庭の中ほどに立ち葵の群れひとつ。



 
 

早起きの朝は朝露を踏んで歩きます。

いつも地下水が噴き出している前庭の中の水場。
この水をゴクリ、ゴクリといただき、ブルブルッ、ブルブルッと顔を洗います。

 

 

家を彩る脇庭の花たち。



 

 

ユリは山を超えて。

 

結んで開いて。
日中は花を閉じるユウスゲ。日が陰ると咲き始めます。



自然とともにある田舎の夏は忙しく、菜園の手入れの合間に花が咲きます。
いいなあ……、こんな暮らし。
空気や水が、身体にていねいに沁み込むのがわかる生活。
耳に入る音は、鳥の鳴き声や風の音、そして私たちが会話する声だけです。

そっと見つめないとわからないほどの無数の花が咲いています。
そのどれもと声を掛け合う自然に寄り添った日々の暮らしは、生活のリズムを自ずと正し刻んで行きます。

「戸隠神社奥社」詣で と そば屋さん、そして虹。

2010年07月27日 | 


長野県中川村に住む友人エツコさんと、エツコさんの友人で駒ヶ根に暮らすマリさんと私の3人で「戸隠神社」に行きました。

エツコさんに、いつか戸隠神社に連れて行ってほしいと話していたことが実現しました。
中川村も戸隠も同じ長野県ですが、中川村から戸隠までは中川村から新宿に行くより遠かった。
高速に乗って片道4時間位かかり、それを女3人で日帰りするのですからちょっとハードスケジュール。
「行きましょう!」とは言っても「遠いのよ」とは一言も言わなかったエツコさんのやさしさと凄さ。
「私も行きたかったのよ」とさりげなく言ったエツコさんを信じて甘えてしまいました。
行ってみると遠かったけれど「来てよかったね」と3人で歓び合いました。

戸隠大神は、水の神さま・豊作の神さまとしての神格を持っているそうで、修験道の険しい山を想像していた私は、奥社でありながら農耕を思わせる緩やかな気配や山にありながら命と直結する水の沁み込む大地の心地よさを感じ、のんびりと大らかな気分に浸りました。

奥社の駐車場に車を停めて、そこから歩くこと1時間。避暑地でのリゾート気分のような面持ちがしたのはテレビ放映と夏休みの日曜日が重なった影響でしょうか?
でも、そんな人の気配を包み込む大らかさに満ち充ちていました。
(写真は人通りが空いたときを見計らって写しました)



随神門をくぐり、いよいよ参道へ。

  

参道の杉並木で杉の水音を聴くマリさんとエツコさん。

  

最後の石段を登ると九頭龍社が見えてきました。
ふたりの健脚ぶりをよそにやや遅れ気味になる私。



登りついた先の奥社神殿はどこかしら新しさが際立ち、「あれっ」と思いましたが、霊験あらたかな場所であることには違いがありません。
天手力雄命(あめのたじからおのみこと)を祀り、五穀豊穣、開運、心願成就を祈るのにぴったりです。

  

九頭龍社は水を司る神さま「九頭龍大明神」さまをお祀りしています。
すぐそばの手洗水のさらに下に山からのきれいな水が流れ落ちる水場があり、ここでいただいた水の甘やかな味と香りは心に残りました。



奥社からの帰り、隋神門に向かって下るエツコさんとマリさん。絵になるふたりです。

戸隠に来たら、何と言っても「戸隠そば」。
気取ったそばやはあまり好きではないというエツコさんお気に入りのそば屋「しなの屋」さんが中社の近くにあり、そこでお腹を満たしました。



私たちがいただいたのは「天ぷらそば」。他にも「ざるそば」や「そばアイスクリーム」を追加で注文。
そばだんごのサービスがあり、どれもこれもみんな美味しかったです。

  

戸隠の竹かごも有名らしく、かご屋さんで私もずっと探していた「脱衣かご」を記念にひとつ買いました。
経年でアメ色になるのが楽しみです。

と、こんな感じでの「戸隠行」。
今回はスケジュールの関係で「戸隠五社めぐり」は叶わなかったけれど、おしゃべりも弾み、同好3人の旅は本当に楽しかった。
帰りの高速を走っている時、マリさんが駒ヶ根の辺りで、「あそこが私の家なの」と窓の外を指差しました。
私が「どこ?どこ?」と言いながら外を見るとそこには先ほど降った雨のおみやげが。
空にかかる虹が二本。ダブルの虹です!!
虹のおみやげまでいただいた旅でした。

次はいつ行けるかしらと、帰り道、次の戸隠行きに思いを馳せました。
凛とした寒さが残る芽吹きのころや冬枯れの木立に包まれた初冬のころなどに再訪したいところです。
連れて行ってくれたエツコさん、同好のマリさん、ありがとう~~☆。


長野の旅① 「夏の道」をあるく

2010年07月26日 | 


長野に住む友人宅を訪ねて過ごした3日間。
昼間はカッと照りつける太陽熱の暑さ、しかし朝夕は信じられないくらいの涼風が吹きます。
まさに避暑生活を満喫しました。

友人宅を訪れると、日課の「散歩」が用意されています。
しっかり1時間歩きます。ここで友人からの健康チェックとアドバイス。
歩く姿勢の悪い私に、正しく、ゆえに美しい歩き方を指南してくれます。

家を拠点に、「夏の道」「冬の道」があり、今回はもちろん「夏の道」を歩きました。
「夏の道」は、木陰に彩られ、小さな滝や清水の湧く場所を歩きます。
「冬の道」は、朝日がたっぷり当たる山の道です。

前回訪ねた時は秋でしたので木漏れ日が降り注ぐ「冬の道」を歩きました。
友人と友人のパートナーイエルカさんがふたりで名付けた「夏の道」「冬の道」という言葉に心が躍りました。

 

歩いていると清水の湧き出る場所があります。
イエルカさん制作のカップが壁面に常備されています。
おいしい湧き水をカップでいただきながら、ああ、何という贅沢!と歩き疲れた心地よさに一服のひとときです。





次に来るときは、この滝のそばで瞑想したいと思いました。

  
  

道々には、夏の草花が青空に映えて咲き競っていました。
車がときどき通る他は、誰にも遇わない私たちだけの道です。

夕暮れ時、車で通った「冬の道」で、小鹿の群れを見かけました。
一瞬の出来事でしたが、物語の中に出てくる「小鹿のバンビ」より一層可愛らしい鹿でした。
散歩を私も日課にしようと、「歩く朝」を続けようと思います。



“避暑”旅へ

2010年07月24日 | 


長野の友人の家に民泊の旅へ。お世話になります。

長野にある「戸隠神社」に前から行きたくて、友人と出掛ける予定ですが、運悪く「戸隠神社」がEさんにより7月にテレビ放映されたようで。混み合っているようですね。
罪作りなことを皆さんなさいますねぇ。本来は静かなところがテレビに映し出され、おまけにご利益だのパワースポットだのと語られると、突如として人が押し掛け、場が変わってしまうのですから。
神社側のご利益と参拝者のご利益とが複雑に絡み合いながらも、世情の垢にまみれない力があってこそ神聖な場所は保たれていくのでしょう。

Eさんのファンは多いようですが、私の知人などは「あの人はスピリチュアルカウンセラーではなく、ただの芸能人です」と断罪する人も。そのあたりは私の関知しない領域ですが、今やどこもかしこも「パワースポットブーム」で、秘境がゆえに空気が美味しく気持ちのいい場所と思っていた穴場がどんどん押し掛ける人に侵されて行くのも時の流れというものでしょうか。

しかし、地元の人だけが知るいい場所というのはまだまだたくさんあります。
それに、報道からではなく、自分の足で動いている中で見つける「私だけの場所」との出会いも捨てたものではありません。
のんびりと、成り行きで行きましょうとは友人の弁。楽しみです。


風を楽しむ

2010年07月23日 | 生活・暮らし・家事など


暑い毎日。毎日「猛暑日」が続いています。
クーラーを入れると、やはり体調が悪くなりますねぇ、私の場合は。

吹く風によって状況は違いますが、できるだけ部屋の窓を全開して、風を受ける暮らしをこころがけています。風の道を作ってあげると風はよく通ります。
ほぼ無風と思われる日、一筋の涼風が皮膚を撫ぜて行く心地よさは、今の人が忘れがちな贅沢のひとつに思えます。

ついこの前まで寒い寒いと言っていたのに、今は毎日、暑い暑いです。
暑いときは無理をしないで、睡眠や休息もたっぷり、そして水分もたっぷりがいいですね。