一関から、今、帰りました

　心配した南岸低気圧、特に問題もなく通り過ぎたようだ。
太平洋側を発達しながら進んで来るので、陸地との距離感や
発達度合によって大雪になったり、暴風雨になったりと厄介なのだ。
上空のこの数日の気温が少し高めなので雨か雪か微妙なところらしい。
結果的には特に影響もなく気象関係者の空振りに終わったようだ。

　さて、岩手一関での仕事もまずまず順調。
一関は戦後すぐに、２度も大水害に見舞われたところ。多くの方が亡くなった。
自然災害は、地形によっても被害の度合いが異なる。

この一関では、洪水時に川の水を平野部にためておくことを平常時から考え、
遊水池事業が行われてきた。
自然やハード面で逆らうのではなく、水が出たら、
広い平野部に自然に水がたまるように河川敷や平地を整備し、
ある程度の堤防で人の多く住んでいる地域に水が入らないようにするという考え、
そして、あとは水が引くのを待つという方策だ。

高い堤防をつくると見た目も生活上も不便なのは事実で、
水が出たらその水をある程度受け入れ、
市街地には入らないようにするのも一つの選択肢だろう。
遊水地に立ちこの地の一関の人たちの長年の苦労を思った。