かつて芭蕉の足跡をたどり同じような行程で旅をしたことを思い出した。昔の人は本当に健脚でほとんどの行程を徒歩で歩いた。まあ、最上川など船に乗ったところもあったようだが・・・
五月雨を集めて早し最上川
有名な句だが当初は「集めて涼し」だったとか。ところがあまりの川の流れの速さに「早し」と作り替えた話は有名だ。芭蕉の行程をたどる旅の途中。分水嶺の小川の流れを見つけた。
一本の川がその先で太平洋側と日本海側に分かれて流れるところで、不思議な感じがする。頭で理解はできても、地形の全体像が近すぎて中々理解ができなかった。水は低きに流れるの物理原則を「証拠」としてみることができた場所だった。ベニバナの収穫期には山形に滞在、骨休めも含めて一週間以上逗留した場所もあった。奥の細道紀行、俳句作りが目的だったのだろうが平泉など栄華の後をたどることに何か人生の旅という芭蕉の思いが込められているような気がする。
旅に病んで夢は枯野をかけめぐる
病の床で大阪で詠んだ句。芭蕉は１６９４年１１月２８日に亡くなっている。
