私が子供のころ、海岸近くの神社に恵比寿神社があった。祭礼が時々あり、夜店や露店も出て結構にぎわっていたことを思い出す。陸奥湾もすぐ近くでやはり海の神様だなあと思ったことを思い出した。
さて、きょうの本題はこの「おえびすさん」が海底から引き揚げられたという話。もう9年も前になるが東日本大震災があり、岩手、宮城、福島の沿岸部を中心に2万人近くの人々が津波の犠牲になった。家々が軒並み流され、クルマも人も津波に飲み込まれてしまった。この時、気仙沼市の新明橋の「えびすさん」も流され９年近くの年月海底に沈んだままになっていた。それが近くの工事の関連で見つかり、昨日ＮＨＫのダイバーが潜り、確認することができた。恵比寿像は釣り竿をが折れていたがその他はほぼ原形通りで無事、陸揚げできた。
この話には因縁めいたことがあって、初代の恵比寿像は1932年建立されたものが太平洋戦争の金属回収令で供出され、二代目が今回引き上げられたもので、行方不明となっていたことから三代目が作られていた。そんなことで、この二代目は高台の神社に置き、三代目は新明崎に置くことになったという。年老いた恵比寿さんの顔は何か喜びにあふれた表情に見えた。ヱ」はあまり使わないが古い日本語の一つ「エ」よりは何か現実感があるような感じもする。この字を出すにはＷＹＥと打つ。余計なことを書いてしまったがいずれまた書くことにしよう。
