SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

DAVID "FATHEAD" NEWMAN 「THE GIFT」

2007年03月22日 | Tenor Saxophone

最近のファットヘッド(デヴィッド・ニューマン)は乗りに乗っている。
レイ・チャールスと組んでR&Bを歌い上げていた頃の彼も良かったが、年齢も70代半ばとなった今が一番輝いている時期だろう。こんな風に歳が取れたらいいなとつくづく思う。

とにかくベテランの持ち味を充分出したストレートアヘッドな演奏だ。
但しそんな風に書くと、長いキャリアから生み出される安定感だけが売りかと誤解されるかもしれない。違うのだ。この場合の表現は難しいが、渋さの中にも「若さ」が感じられるとでも書けばいいのだろうか。決して単なる「枯れた味わい」だけを売りにしていないところが嬉しい。それだけファットヘッドはこの歳になって元気はつらつなのだ。
旧友ジョン・ヒックス(p)との相性も抜群だし、ブライアン・キャロット(vib)との掛け合いも見事だ。今回はサックスの他にフルートも吹いており、全体を華やかな印象に仕上げている。
こうしたムードづくりのうまさががベテランの成せる技なのかもしれない。
これぞ大人のジャズだ。