SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

KASPER VILLAUME 「HANDS」

2007年03月19日 | Piano/keyboard

最近の生きのいいヤツをもう一枚。
全般を通してとにかく挑戦的で若さ溢れる演奏だ。
特にクリス・ポッター(ts,ss)の疾走感はすごく、まるで彼のリーダーアルバムではないかと錯覚してしまうほどである。
キャスパー・ヴィヨームは前作がよかったので、このアルバムも期待していた。もともと彼はこういったワンホーンのバッキングが好きなようで、今度もこう来るだろうというある程度の予想はできていた。しかしここまで弾けたものになるとは、私の読みも大したことがない。
彼のピアノタッチは硬くて強い。その結果、とても北欧ジャズとは思えない雰囲気が出来上がる。まるでニューヨークのジャズクラブで演奏しているようだ。曲が終わって拍手が入らないことにむしろ違和感さえ感じてしまうくらいだ。スタジオ録音でそんなムードを出せるのも彼の才能かもしれない。

ジャケットも印象的なデザインになっていて背表紙もユニーク。棚に並べていてもすぐ取り出せるのは有り難い。
最近のCDはこうしたブックレット入りのデジパックが増えてきたが、これも歓迎すべきことだ。ただの紙ジャケはLP盤を単純に縮小しただけで芸がない。プラケースは安っぽいだけでますますいけない。