SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

JACINTHA 「AUTUMN LEAVES」

2007年03月02日 | Vocal

シンガポールの実力派人気シンガーがこのジャシンサだ。
女性ジャズヴォーカルブームに乗って、アジアから彗星のごとく登場したのが彼女である。
最初に聴いたのは4~5年前のことだが、とにかく一聴して惚れ込み、立て続けに何枚か購入した。
とにかくもう、うっとり、しっとり。耳元で囁くような歌声に時を忘れてしまいそうだ。ジャズのライヴハウスに行って、間近でこんな歌を聴かされたら10分以内で倒れる自信がある。それくらい感情のこもった歌い方だ。
このアルバム、録音も優れている。それぞれの楽器が持つ最良の音をきちんと拾っているところなど、エンジニアの腕も高く評価したい。彼女の声をより艶っぽくしているのもその録音技術のせいだ。

このアルバムはJohnny Mercer(ジョニー・マーサー)の歌を取り上げ、全体にスローなバラードで構成されている。
タイトル曲の「枯葉」の前半はオリジナルのフランス語で歌われており、改めてシャンソンから生まれた名曲であることを再認識できる。まるで晩秋のパリの街並みをゆっくりと散策しているようだ。