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コナラ・3~紅葉

 上柚木西歩道橋付近の遊歩道に生えている「コナラ(小楢)」。ブナ科コナラ属の落葉高木で日差しを浴びて鮮やかな紅葉を見せていた。さて数年前から多摩丘陵を始め関東地方南部でコナラの大木が急激に枯死する“ナラ枯れ”現象が拡がっている。長池公園ではこの状況について公園管理者が説明板を設置しているのでその一部を記載しておこう。

・ナラ枯れはカシノナガキクイムシが病原菌を伝播することによって起こる樹木の伝染病で、1980年代に日本海側各県の山林で発生が拡大し、2020年になって東京都下の公園や緑地、その他の雑木林などで、爆発的な発生が見られるようになった。
・ナラ枯れを引き起こす体長5ミリほどの甲虫=カシノナガキクイムシは、体の一部にナラ菌を貯蔵しており、コナラの幹に穴を開けて樹木内部を食害・繁殖するとともに、放出されたナラ菌が樹液の流動を阻害して樹木を急激に枯死させる。
・東由木地区の公園では、昨年ナラ枯れ発生後、枯死したコナラを可能な限り伐採し、枯死木からのカシノナガキクイムシの飛散を防ぐ対策を行ってきたが、今年も大径木を中心に被害が拡大している状況で、放置すれば危険な枯死木から伐採処理を行う。
・ナラ枯れは大径木での罹患率が非常に高く、燃料革命以後の里山林の放置により、15~20年周期による雑木林の伐採更新が停止し、高齢化したコナラの樹勢が低下したことと無縁ではないと言われている。
・今後、数年はナラ枯れの謙虚な発生が生じると考えられるが、被害の激しい樹林地では、コナラ実生苗の植林などによる積極的な樹林の若返りを図り、多様な植生の保全を検討していく。
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コバノセンダングサ・2~果実

 大塚ぼうげ公園付近の道端に生育している「コバノセンダングサ(小葉の栴檀草)」。キク科センダングサ属の一年草で秋に茎の上部に直径8~9ミリの頭花を付けるコシロノセンダングサアイノコセンダングサと異なり舌状花は黄色いのが特徴。しかしその果実はコセンダングサの仲間と同じく厄介な“ひっつき虫”になる。
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カツラ・2~果実

 清水入緑地付近の街路樹の「カツラ(桂)」。カツラ科カツラ属の落葉高木で雌雄異株。早春に葉が展開する前に雄花雌花を咲かせ、秋に長さ1.5センチほどの果実を稔らせる。この数本ずつ湾曲した様子をいつもバナナの房に似ていると思っていたが、今回はペンギンが並んでいるようにも見えた。
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カシワ・2~果実

 柏木公園に植栽されている「カシワ(柏・槲)」。ブナ科コナラ属の落葉中高木で5~6月に花を咲かせその年の秋に果実を稔らせる。クヌギと同じように殻斗の鱗片は細く密に付いている。果実は楕円球形の堅果で長さ2センチほど。カシワの葉は枯れた後も長く枝に残り翌年春の芽吹きの頃まで見られる。
 ちなみにドングリが出来る種はこの他にも色々あるが、春に咲いた花がその年の秋に稔るもの(=1年成り)は、このカシワの他、ブナ、イヌブナ、コナラ、ミズナラ、シラカシ、アラカシ、イチイガシ、クリなどが挙げられる。一方、ドングリが出来るまで2年を費やすもの(=2年成り)は、クヌギ、アベマキ、ウバメガシ、ウラジロガシ、アカガシ、ツクバネガシ、ツブラジイ、スダジイ、マテバシイ、シリブカガシ、アメリカガシワ(ピンオーク)、アカナラ(アカガシワ・レッドオーク)などがある。
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モチノキ

 清水入緑地の林縁で見られる「モチノキ(黐の木)」。モチノキ科モチノキ属の常緑中高木で雌雄異株。春に直径7~8ミリの小花を葉腋に付ける。果実は直径1~1.5センチの核果で晩秋に赤熟する。モチノキの名前は樹皮から“鳥もち”が採れることに由来している。
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カマツカ・1~果実

 南大沢2号緑地に生育している「カマツカ(鎌柄)」。バラ科カナメモチ属の落葉小高木で春に直径1センチほどの5弁花を密に咲かせ秋に赤い果実を稔らせる。果実は長さ1センチで直径は7~8ミリ。中に種子が2~3個入っている。
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オカタツナミソウ・1~花後

 シソ科タツナミソウ属の「オカタツナミソウ(丘立浪草)」。低山や丘陵地のやや日陰に生育する多年草で5~6月に茎の上部に長さ2センチほどの直立した筒状の花を咲かせる。花後は唇形の萼片が大小の皿状になり、熟すと蓋の上唇が取れ下唇の上の4分果が零れ落ちる。写真では緑色の大きな皿が見え、それを取り除いたものがそのすぐ上のもの。果実は緑色だが熟すと黒褐色になる。写真下部に見える淡褐色の小皿は、既に果実を零した後の下唇。タツナミソウの仲間ではこのような姿を見ることが多い。
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キミノクロガネモチ

 大塚ぼうげ公園に植栽されている「キミノクロガネモチ(黄実黒鉄黐)」。モチノキ科モチノキ属の常緑高木で、クロガネモチのように赤ではなく黄色い果実を付ける変種。クロガネモチはモチノキに似て葉柄や若い枝が赤黒いことから名付けられているが、本種の葉柄は淡緑色になる。
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ハナノキ・6~紅葉

 ムクロジ科(←カエデ科)カエデ属の「ハナノキ(花の木)」。早春に葉が展開する前に濃紅色の花を咲かせる。ひとつひとつの花は小さくて花弁が無く“花の木”の名前は荷が重そうだが、枝いっぱいに花を付け燃えるように咲く姿を見ると納得する。その後、葉が展開すると他の樹と区別がつかなくなるが、秋になるとカエデの仲間らしく美しく色付く。気温や環境によっては真っ赤になることもあるが、ここではややオレンジ色が混ざっていた。これは松木えのき公園のもの。
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カラスザンショウ・3~果実

 長池公園外周の林縁に生育している「カラスザンショウ(烏山椒)」。ミカン科サンショウ属の落葉高木で山地や河原や伐採地など最初に生えてくる先駆植物。雌雄異株で夏に花序を付けるがカラスザンショウは高木になり枝が高いため花をなかなか間近で見られない。ここでは夏に地上4メートルほどの枝にビニール紐を付けたゴルフボールを枝の上に投げて引っ掛けて引き寄せ片手で枝を持って片手で撮ったが今回は普通に望遠レンズを使用した。果実は3分果で熟すと中から直径3~4ミリの黒い種子を零す
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