goo

奮闘記・2~府中多摩川かぜのみち

 今日の“第76回びわ湖毎日マラソン”で鈴木健吾選手が2時間4分56秒の日本新記録を打ち立てた。昨年2月の東京マラソンで大迫傑選手が出した2時間5分29秒を33秒上回り日本人選手史上初の2時間4分台となった。びわ湖で開催されるのは今回が最後で来年からは大阪マラソンに統合されることになっている。その最後の大会で日本新、大会新の記録を残せたことは素晴らしい。さらに日本人の2時間6分台が4人、7分台が9人も出るなど選手層の底上げが出来た大会になった。川内優輝選手は2時間7分27秒で10位に食い込み、23歳の時に記録した2時間8分台を10年掛かって109回目のマラソンで7分台に到達した。
 第1回大会は1946年(昭和21年)に大阪市で開催されたが、1962年(昭和37年)の第17回大会でびわ湖コースとなり、1965年(昭和40年)の第20回大会からびわ湖コースが定着した。歴代優勝者には、君原健二、アベベ・ビキラ、宇佐美彰朗、宗猛、宗茂、瀬古俊彦など錚々たるランナーが名を連ねている。2002年(平成14年)の武井隆次を最後に日本人選手の優勝が途切れていたが、今日の鈴木選手の優勝は19年振りになる。
 “びわ湖毎日マラソン”と言えば1973年(昭和48年)のフランク・ショーターが忘れられない。前年のミュンヘンオリンピックで優勝し絶好調のショーターは10キロ過ぎまで快走していたがお腹に異変が生じた。そこで沿道の観客が持っていた小旗を数本取りそのまま脇道に逸れて草むらに消えた。そして用を済ますと再びレースに戻り先を走っていた選手を次々に抜かして最後は独走でゴールイン。ロスタイムはわずか20秒という早業だった。
 余談だが、マラソンではコースによって条件が異なるため、従来の記録を破っても“新記録”ではなく“最高記録”とされていた。しかし2004年(平成16年)、国際陸上競技連盟(IAAF)は記録公認諸条件を整備し“新記録”と表現するようにした。それ以降、日本でも“日本最高記録”を“日本新記録”と称している。
 写真は毎年11月にハーフマラソンが開催されている“府中多摩川かぜのみち”。私は2010年(平成22年)から毎年出場していたが、一昨年は台風によるコース損壊、昨年は新型コロナで中止になってしまった。現在右膝治療中のため今日はeバイクを漕いで懐かしい道を走ってきた。走行距離は38キロ。
コメント ( 14 ) | Trackback ( )

ホラシノブ・1~胞子嚢

 ホングウシダ科ホラシノブ属の「ホラシノブ(洞忍)」。陽当たりの良い乾燥した斜面に生育する。常緑性だが冬には赤紫色に変化することがある。裂片は掌のような形で先端の縁に横長の胞子嚢が付きその中には胞子が見える。これは奈良ばい谷戸のもの。
コメント ( 4 ) | Trackback ( )

キクザキイチゲ・1~城山

 キンポウゲ科イチリンソウ属の「キクザキイチゲ(菊咲き一華)」。近畿地方以北に分布している多年草で、早春に直径3~4センチの花を一輪咲かせる。花色は写真の青色から白色まで変化があるアズマイチゲに似ているが、葉の切れ込み方、萼片の幅や枚数などが異なる。これは城山付近のもの。
コメント ( 2 ) | Trackback ( )

ユキワリイチゲ・1~名前

 暖かな春の日差しに大きく開いた「ユキワリイチゲ(雪割一華)」。キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で近畿地方以西に分布する。花弁のように見えるのは萼片で花弁は無い。学名は“Anemone Keiskeana”で、 シーボルトに師事した明治時代の植物学者の伊藤圭介の名に因んでいる。
コメント ( 12 ) | Trackback ( )

ハチク・3~節

 イネ科マダケ属の「ハチク(淡竹)」。その節はマダケと同じように2輪状になっている。マダケの上の環は角が無く滑らかな手触りだが、ハチクの上の環はマダケよりも角ばっている。またハチクの稈は全体的に白っぽく見え、末端枝には2枚の葉が付く。
コメント ( 4 ) | Trackback ( )

マダケ・1~節

 イネ科マダケ属の「マダケ(真竹)」。日本原産のタケと考えられており本州から九州まで広く分布している。節の環は2輪状となり、1輪状のモウソウチクとは区別できる。また末端枝には3枚以上の葉が付くことが多くモウソウチクやハチクの末端枝には2枚の葉が付く。
 タケは“一稔多年生植物”で一度花を咲かせ結実すると枯死する性質。マダケの開花周期は120年とされているが日本のマダケは遺伝的に同じものと考えられており昭和35~45年頃(1960~1970年頃)に一斉に開花したことが確認されている。そうなると次の開花は約60年後になるので私はマダケの花は見られそうもない。一方、中国原産のモウソウチクは60~70年に一度開花すると言われ、また日本にあるモウソウチクは遺伝的に同一ではなく各群落毎に開花期は異なるようなので、モウソウチクの開花にはまだ遭遇するチャンスがある。
 ところでイネ科をはじめとする単子葉類の大半は草本に分類されているが、タケが木本なのか草本なのかは専門家の意見が分かれている。
 生物学では形成層の有無で木本と草本を区分しており、木本は樹皮の内側にある薄い形成層が木質部を作りながら成長して幹が太くなっていくのに対して、草本には形成層が無く茎がある程度成長するとそれ以上は太くならない。タケには形成層が無く肥大成長しないのでその意味では草本だが、稈が十分に木質化することで木本とも言える。もっとも植物学的には木本と草本の本質的な違いは無いとされている。
コメント ( 10 ) | Trackback ( )

モウソウチク・2~節

 当地では多く見られる「モウソウチク(孟宗竹)」。イネ科マダケ属で日本のタケ類では最大になる。節の環は1輪状で葉はすらりと細長く末端枝には2枚の葉が付く。その名前は中国の三国時代、呉の孟宗が孝行の徳により寒中に母が求めるタケノコを手に入れたという故事(『雪中の筍』)に由来している。
 タケは古くから笊や籠などの細工物、建築材料、農業漁業資材などに利用され、また春のタケノコなどが好まれることから日本各地で植栽されてきた。しかし近年プラスチック製品の普及や中国産の廉価なタケノコが出回り、次第に竹林の必要性が下がってきた。放置された竹林は広葉樹の成長を阻害するなど環境問題になっている。我が家から近い松木日向緑地の竹林はなかなか良い雰囲気だったが、昨年から“竹除草剤”注入されて整備されつつある
コメント ( 4 ) | Trackback ( )

フクジュソウ・1~早春

 春の到来を告げる「フクジュソウ(福寿草)」。キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草で早春に直径3~4センチの花を咲かせる。夏には地上部が枯れる“スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)のひとつ。パラボナアンテナのような花で太陽光を花の中心に集めて気温を上げ虫を誘引する。曇りの日など陽が当たらないと花は閉じている。
コメント ( 20 ) | Trackback ( )

シナマンサク

 長池小学校付近の住宅地に植栽されている「シナマンサク(支那満作)」。マンサク科マンサク属の落葉小高木で中国原産。マンサクよりも早く咲き初め枯れ葉が長く残っているのが特徴になる。花には微かな芳香がある。
コメント ( 6 ) | Trackback ( )

ナリヒラダケ

 イネ科ナリヒラダケ属の「ナリヒラダケ(業平竹)」。本州中南部の川沿いに自生しマダケとは異なる独特な色や形になる。稈は細く褐色を帯び枝が短いので手入れがし易いため庭園や茶庭に使われる。メダケに似ているがタケの皮(稈鞘)は脱落する前に基部の一部でしばらくぶら下がっているという特徴がある。牧野博士はこの容姿端麗な姿を平安時代の美男歌人“在原業平”に見立てて名付けた。
コメント ( 6 ) | Trackback ( )
« 前ページ