長池公園外周の“よこやまの道”に顔を出した「サンコタケ(三鈷茸)」。アカカゴタケ(赤籠茸)科サンコタケ属のキノコで背丈は10センチほど。3本の角状の突起が伸びて先端でくっついている。突起の内側に見える黒褐色のグレバ(Gleba=胞子形成部分)が悪臭を放ちハエなどをおびき寄せている。“三鈷”とは仏教の法具で先端がフォークのように3つにわかれているもので、それに見立てて名付けられた。
鑓水の竹林で見られる「クロヤツシロラン(黒八代蘭)」。ラン科オニノヤガラ属の多年性菌従属栄養植物。アキザキヤツシロランと同様に竹林に生えるが、クロヤツシロランは暖温帯の常緑広葉樹林内やスギ植林地などでも見られる。開花期の草丈は3~4センチで地表スレスレに花を咲かせ、果実期には草丈が30~40センチにもなり高い位置から細かい綿くずのような種子を飛ばす。右端の果実から飛んでいる種子が見える。