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イボクサ・2〜蕊

 堀之内寺沢里山公園で咲き始めた「イボクサ(疣草)」。ツユクサ科イボクサ属の一年草で花径は1センチほど。昔からイボ取りの薬草とされているが、市販薬の”イボコロリ”にはイボクサの成分は入っていない。花弁は3枚で青紫色の葯の雄蕊が3本ある。先端が紫色のやや短い3本は仮雄蕊。
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イヌタヌキモ

 大塚西公園の池にポツポツと咲いている「イヌタヌキモ(犬狸藻)」。タヌキモ科タヌキモ属の多年草で湖沼や水田などに生育し花茎を立ち上げる。水中の茎に小さな捕虫嚢がありミジンコなどを捕食する食虫植物。同属のタヌキモに良く似ているが殖芽の形などいくつかの相違点があるようだ。この名前は全体の草姿をタヌキの尾に見立てて名付けられているがタヌキにイヌはややこしい。この日偶然池の前をペットのタヌキを連れて歩く女性がいた。あまりにもタイミングが良過ぎ。
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キクモ・1~花

 堀之内寺山里山公園の湿地で見られる「キクモ(菊藻)」。オオバコ科(←ゴマノハグサ科)シソクサ属の多年草で水田や浅い沼などに生育する。水上の葉は羽状に深裂し水中の葉は更に細かく糸状に裂けるが、ここでは水がほぼ干上がっていて水中の細かい葉は無かった。花冠の長さは6~7ミリ。
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クロヤツシロラン・7~花

 先日アキザキヤツシロランの開花を確認したが、同じ時期に咲くこの「クロヤツシロラン(黒八代蘭)」を見つけるのに今年はずいぶん苦労した。3週間ほど前から当地の数ヶ所の生育地を探索したがなかなか見つからない。ある時は当地の専門家と卒論(竹林の生態調査)目的の学生さんとともに薄暗い雑木林の中をやぶ蚊と戦いながら小一時間探索した。クロヤツシロランはラン科オニノヤガラ属の多年性菌従属栄養植物で自身では葉緑素を持っていない。花期の草丈はわずか2〜3センチで花色は地面や枯れ葉と同じなのでこれを見つけるのはなかなか至難の業。晩秋の果実期になると背丈は30~40センチになり見つけるのは容易くなる。クロヤツシロランの花は直径1.5センチほどで大きく開いているのは背萼片と側萼片。その間に2枚の側花弁がある。花の中の白い球体は雄蕊の葯。雄蕊と雌蕊は合着して蕊柱となりそれを下から包むように唇弁がある。アキザキヤツシロランの花被片の表面にはイボ状の突起があるが本種の表面はサラッとしている。
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ミツバフウロ・2~開花

 高尾山“6号路”に咲いている「ミツバフウロ(三葉風露)」。フウロソウ科フウロソウ属の多年草でゲンノショウコにそっくりな花を咲かせるが、ゲンノショウコの下部の葉は5裂するのに対して本種の葉は全て3裂する。高尾山に生育するタカオフウロも同じく葉は全て3裂するが、タカオフウロの茎や萼片に開出毛が多く生えるのに対して、本種の毛は少なかったり下向きや屈毛になる。
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キカシグサ・2〜開花

 ミソハギ科キカシグサ属の「キカシグサ」。水田や湿地に生育する一年草で8~10月に葉腋に直径2ミリほどの小さな花を付ける。先端の尖った萼片の間に小さな花弁が4枚ある。同属のヒメミソハギの花に似ているが葉の形状が全く異なる。キカシグサの名の由来は不明だが、その種子がシラミ(古名がキサシ)の卵に似ていることから名付けられたという説があるようだ。これは長池公園“里山”の水田の畦のもの。
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エダウチスズメノトウガラシ

 アゼトウガラシ科(←ゴマノハグサ科)アゼトウガラシ属の「エダウチスズメノトウガラシ(枝蔚雀の唐辛子)」。福島県以南の水田や湿地に生育する一年草で花期は8~10月。茎先に幅7~8ミリの淡紅色の唇弁花を咲かせる。下唇は3裂し中央が大きい。従来はスズメノトウガラシとされていたが、今はヒロハスズメノトウガラシ(広葉雀の唐辛子)とこのエダウチスズメノトウガラシに分けるのが一般的。スズメノトウガラシの名前をどちらかに残すと混乱を招くため両者の特徴を冠することになった。ヒロハスズメノトウガラシは文字通り葉の幅が広く、本種はヒロハスズメノトウガラシよりも茎が良く分枝することから名付けられている。ちなみに“蔚”は“草木が生い茂る”という意味で分枝の状態を表したのだろう。細長い果実を唐辛子に見立てている。これは堀之内寺沢里山公園の水田の畦のもの。
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ヒメムカシヨモギ

 キク科イズハハコ属の「ヒメムカシヨモギ(姫昔蓬)」。北アメリカ原産の一年草~越年草で明治時代初期に渡来した。時はまさに明治維新であり「ゴイッシングサ(御一新草)」、「ゴイシングサ(御維新草)」、「メイジソウ(明治草)」、「ヨガワリグサ(世代わり草)」など世相を反映した別名が多い。鉄道の発展とともに線路脇に生えることが多いので「テツドウグサ(鉄道草)」とも呼ばれた。花期は8~10月で茎の上部に直径2~3ミリの頭花を多数咲かせ筒状花の周りには白い舌状花が開く。総苞片にはケナシヒメムカシヨモギのような暗紫色の斑紋は無い。草丈は50~60センチで1メートルを超えるものもあり茎には粗い毛が目立つ。
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ケナシヒメムカシヨモギ

 松木地区の多摩ニュータウン通り沿いに生えている「ケナシヒメムカシヨモギ(毛無姫昔蓬)」。キク科イズハハコ属の一年草~越年草で北アメリカ原産。ヒメムカシヨモギに良く似ているが茎に明確な毛が無くつるっとしており、総苞片の上部に暗紫色の斑紋があるのが特徴。またヒメムカシヨモギの葉には小さな鋸歯があるが本種の葉の縁には鋸歯が無い。昭和元年(1926年)に牧野富太郎博士が和歌山県で発見した。写真のものは地元の植物愛好家の方が見つけられたと聞いた。
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アケボノソウ・5~蕾

 リンドウ科センブリ属の「アケボノソウ(曙草)」。山地の沢など湿った場所に生育する二年草で花期は9~10月。草丈は60~70センチで茎の上部の葉腋から花序を出し直径2センチほどの花を咲かせる。写真は蕾で長さは4~5ミリ。ここは我が家から4キロほどの雑木林で岩肌に沿って沢がある。二年草なので毎年咲く場所が微妙に異なるが今年も花が見られそうだ。
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