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トウゴクサバノオ・1~開花

 奥高尾“日影林道”で見られる「トウゴクサバノオ(東国鯖の尾)」。キンポウゲ科シロカネソウ属の二年草で早春に直径7~8ミリの淡黄色の花を咲かせるが、晴れていないと開かない。花後は2つの袋果が基部で合着し“鯖の尾”のように見えることから名付けられている。
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カヤラン・1~高尾山清滝駅

 高尾山ケーブルカー“清滝駅”構内で見られる「カヤラン(榧蘭)」。ラン科カヤラン属の多年草で暖温帯の高湿度の樹の幹や岩などに着生する。花期は4~5月で葉の付け根から花茎を伸ばし先端に1.5~2センチの花を咲かせる。ここは高さ4メートルほどの幹に着生しており望遠レンズで撮ってトリミングした。
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オオバベニガシワ・2~雄花序

 トウダイグサ科アミガサギリ属の「オオバベニガシワ(大葉紅柏)」。雄花は枝に穂状に付き、ひとつの花は直径3~4ミリ。8本の雄蕊が放射状に拡がって反り返っている。残念ながら花は終り掛けだったのでできれば来年は盛期に観察しよう。
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アケボノスミレ・1〜春はあけぼの

 奥高尾“もみじ台”で咲き始めた「アケボノスミレ(曙菫)」。スミレ科スミレ属の多年草で他のスミレに比べて花期は遅い。開花期には葉は開かず丸まっていることが多い。やはり“春はあけぼの”を見ておきたい。

 春はあけぼの
 やうやう白くなりゆく山際
 少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる
 夏は夜 月の頃はさらなり
 闇もなほ 蛍の多く飛びちがひたる
 また ただ一つ二つなど
 ほのかにうち光りて行くも をかし
 雨など降るも をかし
 秋は夕暮れ
 夕日のさして 山の端いと近うなりたるに
 鳥の 寝どころへ行くとて
 三つ四つ 二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり
 まいて 雁などのつらねたるが
 いと小さく見ゆるは いとをかし
 日入り果てて 風の音 虫の音など
 はた言ふべきにあらず
 冬はつとめて 雪の降りたるは言ふべきにもあらず
 霜のいと白きも またさらでも いと寒きに
 火など急ぎおこして 炭持てわたるも いとつきづきし
 昼になりて ぬるくゆるびもていけば
 火桶の火も 白い灰がちになりて わろし
『枕草子』
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クロウメモドキ・1~雌花

 クロウメモドキ科クロウメモドキ属の「クロウメモドキ(黒梅擬)」。日本原産の落葉低木で雌雄異株。北海道から九州までの山地に生育する。花期は4~5月で写真は雌花。花径はわずか4~5ミリで雌蕊の柱頭が2裂しているのが見える。果実は秋に黒熟するので忘れずに見に来よう。これは高尾山“稲荷山コース”のもの。
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キンラン・1~南大沢駅前

 南大沢駅前から続く遊歩道脇に咲いている「キンラン(金蘭)」。ラン科キンラン属の多年草で草丈は40~50センチ。大きいものは80センチにもなる。右側の花で構造を確認しておくと、中央奥に黄緑色の蕊柱(ずいちゅう)があり、その上に背萼片が1枚とその両側に2枚の側花弁がある。下方の左右に拡がっているものが2枚の側萼片で、中央の紅色の斑があるものが唇弁になる。ラン科植物の花被片の合計は6枚になる。
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クマガイソウ・1~開花

 ラン科アツモリソウ属の「クマガイソウ(熊谷草)」。この界隈では東京薬科大学“自然観察路”で見ていたが、いつか自生種を見たいと思っていた。
 クマガイソウは北海道から九州までの低山の“熊がいそうな”林内に生育し時に大きな群落を作る。花期は4~5月で扇形の大きな葉の中に特徴的な形の花を咲かせる。
 花はラン科特有の構造で花被片(萼片と花弁)は6枚になる。一番上の緑色は苞葉でその手前に背萼片が垂れ下がっている。その後方には2枚の側萼片が合着した1枚の合萼片(2枚にカウント)がある。左右に拡がるのが側花弁で下部の袋状のものが唇弁。側花弁の間に“人”字形の蕊柱があり前面は仮雄蕊でその裏側に葯が2個あり仮雄蕊の内側には雌蕊の柱頭がある。
 ポリネーターのマルハナバチなどの昆虫が蜜を探して唇弁の穴から侵入するがこの穴は一方通行で出られず、止む無く上部に細く開いた穴に向かう。その間に昆虫の背中に雄蕊の花粉を付け、別の花の穴に入って雌蕊に花粉を付けさせるという巧みな戦略を取っている。
 クマガイソウの名の由来は袋状の花を昔の武士が背負った母衣(ほろ)に見立てて、源平合戦で白い旗を掲げた源氏の熊谷直実(くまがいなおざね)の名を当てている。また同属の赤い花のアツモリソウは一の谷の戦いで熊谷直実に討たれた赤い旗を掲げた平家の平敦盛の名を当てている。
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コブクザクラ・2~若い果実

 野川公園の野原にある「コブクザクラ(子福桜)」。バラ科サクラ属の落葉高木でシナミザクラ(支那実桜)とジュウガツザクラ(十月桜)もしくはエドヒガン(江戸彼岸)などとの交雑種と考えられている。花一輪に雌蕊が2~3本あり、果実が2~3個出来ることから子宝に恵まれることに譬えて名付けられている。写真は若い果実で果柄の途中から2つに分かれている。片方は大きくなりそうだがもう片方は成長が止まっているように見える。この樹は高さ5~6メートルで枝を大きく拡げていたが、目の高さで見られる果実は写真のように途中で折れているが、片方が無くなって1個だけ残っているのがほとんどだった。
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ヤビツギンラン・1~東京都立大学

 東京都立大学の林縁で見られる「ヤビツギンラン(矢櫃銀蘭)」。ラン科キンラン属の多年草で唇弁の距が退化し花弁化したものでギンランの変種になる。ラン科植物は左右相称花になるが、ヤビツギンランの花被片はどれも同形の放射相称の花弁状に先祖返りしている。写真では距やその痕跡が見えず、花を拡げてみるとすべての花弁が同じ形状なのがわかる。その名前は神奈川県秦野市の“ヤビツ峠”で発見されたことに因んでいる。キンランにも6枚の花被片がすべて同形になるツクバキンランがあるがまだ見たことが無い。
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クゲヌマラン・1~バス停

 学園二番街バス停付近の遊歩道で見られる「クゲヌマラン(鵠沼蘭)」。ラン科キンラン属の多年草でギンランの唇弁の距が短くなったもの。写真上部の花の距の部分が箱型になっていて距の名残りがわかる。昭和10年(1935年)に藤沢市鵠沼で発見されたことで名付けられている。
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