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アケボノスミレ

 奥高尾“もみじ台北巻き道”で咲き始めた「アケボノスミレ(曙菫)」。スミレ科スミレ属の多年草で、花色を夜明けの曙の空の色に見立てている。開花期には葉が十分に開かず、丸まっていることが多い。私が初めてアケボノスミレを見たのは7年前の高尾山だが、久し振りに見ることができた。

 春はあけぼの
 やうやう白くなりゆく山際
 少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる
 夏は夜 月の頃はさらなり
 闇もなほ 蛍の多く飛びちがひたる
 また ただ一つ二つなど
 ほのかにうち光りて行くも をかし
 雨など降るも をかし
 秋は夕暮れ
 夕日のさして 山の端いと近うなりたるに
 鳥の 寝どころへ行くとて
 三つ四つ 二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり
 まいて 雁などのつらねたるが
 いと小さく見ゆるは いとをかし
 日入り果てて 風の音 虫の音など
 はた言ふべきにあらず
 冬はつとめて 雪の降りたるは言ふべきにもあらず
 霜のいと白きも またさらでも いと寒きに
 火など急ぎおこして 炭持てわたるも いとつきづきし
 昼になりて ぬるくゆるびもていけば
 火桶の火も 白い灰がちになりて わろし
『枕草子』
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アオバナアオキ

 奥高尾“もみじ台南巻き道”に生育する「アオバナアオキ(青花青木)」。ガリア科(アオキ科)(←ミズキ科)アオキ属の常緑低木で、通常のアオキの花が赤紫色なのに対して緑色が強くなる。これは赤紫色の色素が欠けた変種で果実は赤くなるはずだが、高尾山には果実が白くなるシロミノアオキがある。できればそれも見てみたい。
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ニリンソウ・5~八重咲き

 キンポウゲ科イチリンソウ属の「ニリンソウ(二輪草)」。花弁のように見えるのは萼片で花弁は無い。ニリンソウの萼片数は通常は5~6枚が多いが、中には7~8枚のものも見つかる。写真の花は高尾山“蛇滝”付近のもので、数えてみると10枚あり八重咲きと言っても良さそうだ。ネット検索では20枚以上のものもあった。一度お目に掛かりたい。
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クサソテツ

 小山内裏公園“戦車道路”でシダの若葉が伸び始めている。草丈は20センチほどで小さな群生になっていて鮮やかな緑色が美しい。これはコウヤワラビ科(←イワデンタ科・オシダ科)クサソテツ属の「クサソテツ(草蘇鉄)」。地下に匍匐茎を伸ばしてその先に新芽を出す。春に出る栄養葉は柔らかく山菜の「コゴミ(屈)」として食べられる。胞子葉は秋に出てくるのでできればそれも観察しよう。
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