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散歩道・69~奥高尾ウスタビガ

 奥高尾”一丁平北巻き道”を歩いていると、枯れ色の中に微かに見えた緑色。これは「ウスタビガ(薄手火蛾・薄足袋蛾)」の繭で、この中で孵化した幼虫が6月頃に繭を作って蛹になり秋に成虫になって飛び立つ。成虫は空になった繭に卵を産み付けることが多く、この殻にも卵が見える。
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散歩道・68~高尾山富士浅間社

 高尾山薬王院奥之院の最上部に“富士浅間社(ふじせんげんしゃ)”がある。これは戦国時代に北条氏康が高尾山に富士浅間大菩薩を勧請したもので、残念ながらこの位置からは富士山は拝めない。
 高尾山薬王院公式ホームページには
『伝承によれば、山頂を過ぎてもみじ台、一丁平に至る手前南側に“富士見台”と呼ばれる小さな頂があり、かつてここにひとつの御堂が構えられ、拝殿の奥の扉が開かれるとご神体の富士山が一幅の絵のように拝されたという。今でも奥之院から山頂に向かう道筋を“富士道”と言い慣わしている。昔はこの道筋を白装束の富士道者の一行がチリン、チリンと腰の鈴を鳴らしながら賑やかに行き交うのが夏の風物詩であった。
 “北条記”によれば、富士浅間社の高尾山勧請に伴い、富士吉田の禰宜達が悉く武州八王子に移ったとあるが、この禰宜達が高尾山修験先達集団と渾然となって高尾山参詣と富士詣でとを広めていったと推察される。
 江戸時代となって関東の修験道勢力は、幕府の強大な力を背景に日光男体山を主な行場とする天台宗本山派の二荒山(ふたらさん)修験に収斂されていく中で、高尾山修験道が関東地方には珍しく孤高を保ち、真言宗智山派修験の旗幟を守ってきた要因として、富士山修験道の勢力を無視することはできない。』とある。
 薬王院から“冨士道”を通って山頂に向かう間、富士山の姿は全く見えないのになぜ“富士道”と呼ぶのか疑問だったが、この道が山頂を過ぎ一丁平方面まで続いていたのだということで理解できた。
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散歩道・67~コロナ禍の大晦日

 新型コロナウイルスに振り回された1年がようやく暮れ行く。こんな1年になると世界中の誰が想像していただろうか。来年はワクチン開発や治療体制整備により、一日も早く日常を取り戻したい。
 さて年末恒例の“来年の宿題”を整理しておこう。今年は新たに、アイアスカイノデT(T表示は高尾山付近で観察したもの)、アオテンマ、アケボノシュスランT、アズキナシ、アマクサシダ、アリノトウグサ、イケマT、イタビカズラT、イナモリソウT、イノデ、イノモトソウ、イワボタンT、ウシタキソウT、ウラジロT、ウリノキT、オウギカズラT、オオイタビ、オオイヌホオズキ、オオフサモ、オニルリソウT、カエデドコロ、カナウツギT、カナビキソウ、カヤランT、キミツルウメモドキ、キバナショウキランT、キバナノマツバニンジン、キヨスミウスツボT、ギンレイカT、クサネム、クサボタンT、クモキリソウ、クモタケ、クワガタソウT、ゲジゲジシダ、コガンピ、コバノセンダングサ、コマキノスミレ、コモチシダ、サクラスミレT、サワギクT、シギンカラマツ、シナサワグルミ、ジャコウソウT、ジュウモンジシダ、ジュンサイ、シロテンマT、シロバナコマツナギ、スズサイコ、センダングサ、ソクズT、タカオヒゴタイT、タチガシワT、タチシノブ、タニタデT、タムラソウT、チドリノキT、チョウジザクラ、ツタウルシT、ツルアリドオシ、ツルギキョウT、ツルリンドウT、ツレサギソウT、トウゴクサバノオT、トキホコリ、トサノクロムヨウラン、トラノオシダ、ナガボノシロワレモコウ、ナツトウダイT、ハクウンランT、ハクサンボク、ハナミョウガ、ハマクマツヅラ、ヒカゲスミレT、ヒトツボクロT、ヒノキバヤドリギ、ヒメシダ、ヒメフタバランT、ヒメミソハギ、ヒメムツオレガヤツリ、フジウツギT、ベニシュスランT、ホソバヒメミソハギ、マルバノホロシT、ミクリガヤツリ、ミコシガヤ、ミズユキノシタ、ミゾシダ、ミゾハコベ、ミゾホオズキT、ミツモトソウT、ミヤマウズラT、ミヤマタニワタシT、ミヤマナミキT、ムヨウランT、モトマチハナワラビ、ヤマウツボT、ヤマウルシT、ヤマサギソウ、ユキザサ、ユメノシマガヤツリ、ランヨウアオイ、リョウメンシダT、レモンエゴマTなどを掲載できた。
 振り返ってみると高尾山に登る回数が増えそこで新たに約50種が増えトータルでは今年267種の新しい植物を観察できブログPart1からの通算は1,929種となった。またカヤツリグサ科やシダ類も勉強して少しずつだが何種類か掲載できた。冬虫夏草のクモタケを発見できたのも嬉しい。
 そこで来年の宿題は以下の通り。見つけてもまた新しい生育情報があり植物観察の楽しさは続いていく。
<当地で生育情報はあるが未確認のもの>
アフリカフウチョウソウ、キクムグラ、キヌガサタケ、キヨスミヒメワラビ、ツクツクボウシタケ、バイカツツジ、ヒメシオン、ホシザキカタバミ、マツサカシダ、ミドリタチツボスミレ、ミドリバアソブ、ユキラッパタケ
<当地で以前見ていたがその後消滅したもの>
アオモジ、キカラスウリ、シロバナカモメヅル、シロバナラショウモンカズラ、マルバフジバカマ、ルコウソウ
<存在は確認できているが、花、果実、種子など部分的に未確認のもの>
イケマ果実、イヌブナ花&果実、カギカズラ花、シナサワグルミ花、ジョウシュウカモメヅル果実、スズカケノキ花、セイヨウバクチノキ花、チドリノキ花&果実、ネコヤナギ雌花、ブナ花、ホドイモ果実、ポプラ花、ミズマツバ花、ムクロジ雌雄花マクロ、ムシトリマンテマ花
<当地希少植物で毎年確認したいもの>
アオテンマ、アキザキヤツシロラン、アケボノソウ、オカスミレ、オニノヤガラ、キミノツルウメモドキ、コマキノスミレ、シロテンマ、シロバナモジズリ、トガリシオデ、ヤノネグサ、ヤビツギンラン
<何度でも見たいキノコ>
アミガサタケ、エリマキツチグリ、カニノツメ、キタマゴタケ、キツネノエフデ、サンコタケ、スッポンタケ、タマゴタケ、ツチグリ、テングノメシガイ
 写真は富士見台公園から見る富士山の夕焼け。今年も拙いブログにたびたびお越し下さいまして有り難うございました。来年もどうぞ宜しくお願い致します。
 なお本日付で、43年間に亘るサラリーマン生活を卒業しました。
皆様どうぞ良い年をお迎え下さい。
多摩ニュータウンの住人 拝
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散歩道・66~高尾山三密の道

 今年の漢字は“密”が選ばれ、先日、清水寺の森清範貫主によって揮毫された。去年の今頃、私は2020年の漢字は“輪”を予想していたが、その東京五輪は延期となった。今年4月“三密”がまだ言われる前には“禍”や“病”を予想し、もし年末までに人類の知恵と医療技術でコロナが収まっていれば、“治”“医”“知”を想定していた。来年はコロナが早々に終息し、年末にはワクチンや医療技術でコロナ禍を克服した“克”や“薬”、或いは改めて五輪の“輪”で締めくくって欲しい。
 さて高尾山1号路には男坂から仏舎利塔に向かう“三密の道”がある。仏教では、生命は“身(身体)”“口(言葉)”“意(心)”で構成され、この三つを“三業(さんごう)と呼び煩悩の源泉としている。弘法大師は“身密(正しい行い)”“口密(正しい言葉)”“意密(正しい心)”の“三密”を整えることで大日如来様と一体になることができると説いている。この“三密の道”の“苦抜け門(石門の表面に苦のデザインがある)”をくぐり煩悩を消すことを念じながら歩くのが仏の道だが、コロナ禍の今は“密閉”“密集”“密接”の“三密”を避けて一日も早く日常を取り戻すことを願いながら108段の階段を登った。
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散歩道・65~モンキチョウ

 堀之内沖ノ谷戸公園で見つけた「モンキチョウ(紋黄蝶)」。シロチョウ科モンキチョウ属で日本全国で見られる。子供の頃からモンシロチョウとともにその名前を知っている蝶だが、これまでじっくり眺めたことは無かった。翅の中央に紋があるのが特徴で良く似たキチョウには紋が無い。この個体はちょうど蜜を吸い終わったところで“口吻”がクルリンと丸まっている。
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