goo

マツカゼソウ・4~殻

 長沼公園“ひよどり沢”に生育する「マツカゼソウ(松風草)」。ミカン科マツカゼソウ属の多年草で夏に白い小さな花を咲かせ秋に果実を稔らせる。果実は4分果でひとつの大きさは長さ2~3ミリ。写真は種子を全部出したあとの殻で、大きさはずいぶん異なるがその形は同科のコクサギの果実に良く似ている。
コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )

ジャケツイバラ・2~冬芽

 長池公園“尾根幹線口”付近に数年前に植栽された「ジャケツイバラ(蛇結茨)」の幼木。マメ科ジャケツイバラ属のつる性落葉木本で、本州以南の山野に生育する。鋭いトゲのある蔓を伸ばし、その様子をヘビがとぐろを巻いて絡み合っている様子に見立てて名付けられている。5~6月に長さ30センチほどの総状花序を付け鮮やかな黄色い花を咲かせる。写真は冬芽の様子で背比べのように5~6個並んでいるが、中央の一番大きいのが主芽。その右側のものは予備芽で主芽が折れたり野鳥に食べられたりすると変わって主芽になるが、今の主芽がきちんと成長すると次第に消滅していく。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )

コモチシダ・1~長池公園

 長池公園外周の道路脇に生育している「コモチシダ(子持ち羊歯)」。シシガシラ科コモチシダ属の常緑性シダ植物で、大きく成長した葉に無性芽を付けることがあることから名付けられている。当地の専門家によるとコモチシダは暖地性で八王子では珍しいとのことだ。ソーラス(胞子嚢群)は裂片の中肋に並んでいるが葉の表面からもその様子が良くわかる。無性芽はいつもあるわけではなく、初夏に形成するので、その頃に忘れずに観察しよう。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )

ミゾシダ・1~高尾山2号路

 高尾山“2号路”に生育している「ミゾシダ(溝羊歯)」。ヒメシダ科ミゾシダ属のシダ植物で、夏緑性のため冬は枯れかけているものが多い。シダは一年中見られると思いがちだが、一般の植物のように“常緑性”“夏緑性”“冬緑性”がある。確かに先日見たホラシノブは紅葉していたし、フユノハナワラビは冬に現れる。さてミゾシダの葉身には両面に細かい毛が生えホコリをかぶったように見える。ソーラス(胞子嚢群)は長楕円形で包膜が無く葉脈に沿って中肋と辺縁の中間に付く。まずはこの名前を覚えて、次は葉が元気に見える頃に細部を観察しよう。溝に生えるという意味の名だが、乾いた場所にも群生するようだ。
コメント ( 10 ) | Trackback ( 0 )

ホソバオキナゴケ

 高尾山“6号路”のスギの樹皮に拡がっている「ホソバオキナゴケ(細葉翁苔)」。シラガゴケ科シラガゴケ属のコケ植物で、樹木の根元や朽ち木などに生育する。白っぽく見えるのは枯れているのではなく、その葉が葉緑素を含まない透明細胞の間に葉緑素を含む細胞が挟まっている構造のためで、降雨時にはやや緑色が濃くなるようだ。名の由来は見た目通りで、老人の白髪に見立てている。
 シダ類と同じようにコケ類(蘚苔類)も多く、日本では約2,000種が記録されており、また地衣類は約1,000種があるという。しかし勉強不足で当ブログではまだまだ数が少ない。これまでに記載したものを挙げてみると、イオウゴケ(地衣類 北軽井沢)イチョウウキゴケキヨスミイトゴケコスギゴケコツボゴケサヤゴケゼニゴケハマキゴケハリガネゴケヒカリゴケ(北軽井沢)で、本種を入れてわずか11種しかない。こちらも長い道のり。
コメント ( 6 ) | Trackback ( 0 )
« 前ページ