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センブリ・2~殻

 リンドウ科センブリ属の「センブリ(千振)」。晩秋に形の良い花を咲かせるが、写真は種子がすべて放出されたあとの果実の殻。種子や果実の様子は今秋の宿題にしておこう。センブリは全草に苦味があり民間薬として古くから利用されている。そこでこの殻にまだ苦味が残っているのかどうか少し噛んで確かめてみると、やはり苦かった。
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ムクロジ・2~泡

 蓮生寺付近の道路に落ちていた「ムクロジ(無患子)」の果実。ムクロジ科ムクロジ属の落葉高木で、見上げると樹の高い枝に果実がたくさん稔っている。この皮には有毒なサポニンが含まれており、誤食すると下痢や腹痛を引き起こす。果皮を乾燥させたものが生薬の “延命皮(えんめいひ)” で、強壮や去痰の薬効がある。この果皮を水に晒して擦り合わすと写真のように泡立ち、昔は石鹸の代用として使われたようだ。中にある黒い種子は、正月の羽根衝きの玉になる。

『夢こそ人生』
NHK連続テレビ小説“ロマンス”主題歌 作詞:岩谷時子
作曲:山本直純 歌:芹洋子・榎木孝明 昭和59年
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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ブナ

 東京薬科大学キャンパスに植栽されている「ブナ(山毛欅)」。ブナ科ブナ属の落葉高木で、写真は冬芽の様子。ブナは日本の冷温帯林を代表する樹木で、残念ながらこの界隈の低地では見られないが、高尾山ではイヌブナとともに見られる。この株は高さ3メートルほどで、まだ花を咲かせるまでは育っていないが、森林では30メートルにもなり、その美しい姿から “森林の女王” と呼ばれている。
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スギ・2~花粉症

 ヒノキ科(←スギ科)スギ属の「スギ(杉)」。今年も花粉症の季節がやってきた。私は30歳代の頃からの花粉症で、もう30年近くの付き合いになる。花粉症という言葉が社会に認知され始めたのは1980年代だと思われるが、当時はその病名を知らず春先にいつも鼻がムズムズして 『なかなか鼻風邪が治らないなあ』 という感じだった。最近は加齢や体質の変化のためか症状が少し軽くなったようにも思えるが、やはりピーク時にはくしゃみや鼻水が止まらない。植物観察を始めるようになってスギの花を間近で見ることになり、花粉症の身なのにわざわざ雄花をつついて花粉の撮影などしているが、傑作写真を狙ってなかなかやめられない。以前、ブタクサの花粉が飛散している写真が、偶然、某テレビ局のプロデューサーの目に止まり、全国版の朝の情報番組に使われたことがあった
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オニノゲシ

 この冬はロゼットの観察を少し増やそうと思っていたが、なかなか綺麗な個体にめぐり合えず、そろそろ冬が終わってしまう。タネツケバナも既に花茎を立ち上げて花を咲かせ始めた。写真はキク科ノゲシ属の「オニノゲシ(鬼野罌粟・鬼野芥子)」。冬は写真のような荒々しいロゼットで過ごし春に開花する。ヨーロッパ原産の帰化植物で、日本には明治時代に渡来した。
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