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スギ・3~球果

 春先にその花粉で悩まされる「スギ(杉)」だが、今は若い果実が見られる時期。球果の直径は2センチほどで、晩秋に熟す。
 さて先日、NHKで屋久島の巨大杉を探索するというドキュメンタリー番組があった。私は4年前に屋久島を訪れ、三大杉(三代目で幹周4.4m、樹高38.4m、推定樹齢500年)ウィルソン株(幹周16mで生きていれば推定樹齢3,000年)翁杉(幹周12.6m、樹高23.7m、推定樹齢2,600年だったが2010年に倒れた)夫婦杉(隣り合う2本の杉が枝で合体している)逆さ杉(天に向かって根が伸びたような姿)大王杉(幹周11.1m、樹高24.7m、推定樹齢3,000年)縄文杉(幹周16.1m、樹高30m、推定樹齢3,000~7,200年)などを実際に見てきたので、この番組は大変興味深く見ることができた。
 屋久島では、樹齢1000年を超えるものを “屋久杉” と呼び、1000年未満のものを “小杉” と呼ぶが、小杉でも本州の杉の巨木よりもはるかに大きい。屋久杉の中で最も大きい杉は “縄文杉” とされているが、屋久島にはまだ人が足を踏み入れていない場所が多く、縄文杉を超える巨大杉があるという伝説もある。そこで山岳ガイド小原比呂志さんと探検隊が、最新航空調査のサポートを得ながら屋久杉の調査を実施した。まず江戸時代に年貢代わりに切り出された樹の切り株の直径を計ってみると16mを超え縄文杉よりも太いことがわかった。また朽ち果て内部が空洞になった樹の胴回りは16.73mでこれも縄文杉を超えていた。
 探検隊は高空測量で解析された巨大杉と思われる約12,000本のデータを頼りに、前人未踏の道なき道を進み、崖を登り、沢を渡りヤマヒルに血を吸われながら、次々に巨大杉を発見していった。
 今回新たに名付けられたのは、 “中州杉” で幹周10.4mは歴代4位。樹高35mは歴代2位になる。そしてもうひとつの “天空杉” は、幹周12.4mで縄文杉に次ぐ歴代2位。樹高は何と45mで、縄文杉を上回り歴代1位となった。今回の調査地域はまだまだ屋久島のごく一部であり、もっと大きな巨大杉があるかも知れない。
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ヤマウコギ・3~虫こぶ

 長池公園築池畔で、去年見ていたネナシカズラを探しているとお目当てのネナシカズラの代わりに低木の枝に虫こぶがたくさんできているのを見つけた。さてこの低木は何だろうと観察してみると、花や果実は無く手掛かりは特徴的な5小葉と細い枝に見えるトゲ。しばらく考えてこれは「ヤマウコギ(山五加木)」だと判断。この虫こぶは “ヤマウコギハグキツトフシ(山五加木葉茎苞五倍子)” と呼ばれるもので、ウコギトガリキジラミによって作られる。ウコギはウコギ科ウコギ属の落葉低木。
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