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カントウヨメナ・1~多摩丘陵

 私が住んでいる南大沢は八王子市の東南部に横たわる多摩丘陵にあり、その昔は東国の中の武蔵国の中の多摩郡(たまごおり)の中の由木の里という位置づけにあった。そして江戸時代から武蔵国多摩郡由木領の郷村としてそれぞれ独立していた鑓水、中山、上柚木、下柚木、(南)大沢、越野、別所、松木、堀之内、(東)中野、大塚の11村が、明治22年に合併して “由木村” が誕生したが、それから75年後の昭和39年、八王子市と合併する際に “由木” の名前は消滅してしまった。しかし今でも、由木中央小学校、由木西小学校、由木中学校、由木郵便局、八王子消防署由木分署、由木中央市民センターなどに “由木” の名前が残っており、地域住民には日常生活に溶け込んだ名前になっている。私もそうだったが、平成以降に南大沢に住み始めた人は、住居表示には無い “由木” と、実際に住居表示にある “柚木” とを混同していることが多いと思う。
 写真はキク科ヨメナ属の「カントウヨメナ(関東嫁菜)」。多摩丘陵の代表的な野菊のひとつで、関東地方以北に分布することからその名を付けられている。いにしえの “由木の里” の時代には、路傍でも普通に見られていたのだろう。
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キツリフネ・1~果実

 長池公園で見られる「キツリフネ(黄吊舟・黄釣舟)」。ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草で、写真は種を飛ばしたあとの果実の残骸を葉の上に載せてみた。キツリフネの果実は長さ2~3センチほどの蒴果で、熟したものに触れると莢の皮が勢い良く丸まり、その拍子に中の種子が弾き飛ばされる。属名の Impatiens は “我慢できない” “気短か” の意味で、種小名の noli-tagere は “私に触れるな” という意味。英名も Touch-me-not と表記されている。
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