最近、中公新書から『言語学の教室』という本が出ました。
言語学者の西村義樹と哲学の野矢茂樹の対談形式の本。サブタイトルが「哲学者と学ぶ認知言語学」。
認知言語学というのが聞き慣れなかったので、興味を惹かれ、購入しました。
「はじめに」に書かれている定義によれば、認知言語学とは「私たちのものの見方・感じ方・考え方、そしてまた生き方や行動様式という観点から、言語を捉えていこうとする学問」なんだそうです。
雨に降られた
という言い方がありますね。これは、韓国語でもタイ語でも直訳ができません。「迷惑の受け身」という日本語独特の言い回しです。
これを学んだ外国人が、
財布に落ちられた
というような作文をするらしい。こちらは、日本語ネイティブにとっては不自然。しかし、なぜ不自然なのかは簡単に説明ができない。
たとえば、この不自然さの理由を説明しようとするのが認知言語学なんだそうです。
「迷惑の受け身」は、自分では管理できないもの、雨とか、赤ちゃん(に泣かれた)とか、客(に突然来られた)などには使えるが、財布のように自分で管理できそうなものについて使うと不自然だ…。
面白い例が満載なのですが、これが果たして一つの学問分野を形成するのかどうか、結局、本を最後まで読んでもきちんと納得できませんでした。
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