ennui   by imu

フランス語ではぼんやりとかトロンとしたとか、気怠いとか。
そんな力の抜けたブログとしてリニューアル。

漂う睡蓮のごとく。

2014年06月25日 21時38分18秒 | 切り絵





母にワタシの息子の結婚式には仲人をたてないと思う・・・
そう言うと、母は言いました。
『そうよね!要らないわよね。』と。

まるで仲人不要論を昔から掲げていた人の様な言い方。

ワタシは思わず苦笑。そして攻撃。



ワタシの結婚式の時、仲人はたてないと言ったら
ものすごい勢いで反対したのは誰だっけ????そう尋ねると

『そうだっけ?!』と悪びれもせず、
それは私じゃない誰か・・・そんな顔をしている。



ついつい古い話を掘り下げては、自分の恨みつらみをぶつけてしまう今日この頃。
思いっきり反撃した後、心の中に鈍い痛みが走って
『ごめん・・・また怒って。』と思うワタシ。


人は変わるものだよね。人は忘れるものだよね。

今更、心に積もった憎しみのホコリを拭い去ったところで
何も始まりはしないのに。

お誕生日ケーキを囲んで。

2014年06月23日 11時21分07秒 | 絵日記






先週の金曜日は息子の誕生日だったので土曜日
お誕生ケーキを買った。

やっぱりお誕生日のケーキ、ワタシの中ではホールタイプ。
たくさんのキャンドルをフ~って消すところを見たかった。



ケーキ屋さんで注文する時。チョコのプレートに名前を入れてくれる。
息子の名前を告げながら、ちょっとしんみり。

そこには、ケーキに飾る様々なキャンドルが売られていた。
新郎新婦の可愛いキャンドル。
来年の今日は、自分たちの結婚記念日を祝おう・・。



家族三人で丸いケーキを囲んで。
笑いながら前日の息子のプロポーズ体験談をつっつく。


お父さん。
あんまりつつくと逆インタビューされますよ・・・気をつけて。



『priceless』

2014年06月20日 12時11分27秒 | 絵日記





怪獣みたいなチビッコが電車を見つめている。
写真はもちろん大切だけど、こんなふうに焼き付いた
親子の記憶。



薄汚れた26年前のベビーシューズ。
誰が見たって、ただのゴミ。
この靴を履いて、初めて人生の一歩を踏み出した瞬間。



私にとっては『priceless』
かけがえの無い思い出。




きのうの今頃は。

2014年06月16日 16時32分16秒 | 絵日記






一人の日曜日。友人と会いました。
楽しい時間はあっという間。

昨日に限らず、楽しかった翌日はいつも

『きのうの今頃は、あの場所に居て、あんなコトしてたっけ。』
『きのうの今頃は、あそこの浜で貝がら拾ってたっけ。』

そんなふうに思い出しながら。

空を眺めて
『きのうの空も、こんなだったっけね・・・。』
と、楽しかった事をまるで牛さんの様に反芻するワタシ。


『きのうの今頃は・・・。』

そんなふうにいつも、翌日婿殿に聞くワタシのクセに
『楽しかったんだね。』そう気づいてくれているでしょうか。



『きのうの今頃は・・・・・。』

さて、何をしていたでしょうね。

ぎゅっ。

2014年06月13日 18時29分42秒 | 絵日記





子供と触れ合う仕事。

子供なりに落ち込んだりグレたりしてる。


後ろから包んであげる。
ホッとするのかな、肩の力が抜ける。

あばれん坊にはぎゅっと。


ただし、汗っぽい男の子と、おしゃまな女の子には注意。

女の子は難しいからね。
汗っぽい男の子・・・子供でもやっぱりそれは苦手。



子供じゃなくても。
後ろから包まれるとホッとするみたい。


もちろんワタシも。
同様。

君は思うよりずぅっと・・。

2014年06月10日 11時20分34秒 | 絵日記





真っ白で清楚な花。どくだみ。

嫌われるけど、花はかわいい。
ホントはとっても役に立つ植物なんだけど。




5月18日のワタシのブログで
『蹴り倒したい背中』とアップしたお話。

息子は背中を押すどころか、蹴り倒さなければ結婚を決断できないだろう・・云々。



それから10日間余り。彼に何が起こったかは知らない。
だけど、何かが始まったんだと思う。


プロポーズする・・・らしい。





雑談するみたいにそんな大事な話をサラリと聞かされ
仰天するヒマももらえなかったワタシ。



ごめんね、君は大人でした。


母が思うより、ずっと。

Why・・・。

2014年06月08日 15時59分23秒 | 絵日記






浜辺の駐車場に車を止めて海を見ていた。



防波堤の上を自転車の青年が行く。停車して防波堤に腰掛ける。


海の水を含んだ重たい潮風に吹かれながら。
10分、20分・・・動かない背中を見つめているワタシ。


ただただ、自由で勝手なワタシの想像だけど。
その後ろ姿から、何となく淀んだ気持ちが伝わって来る。



どうして? なんで?・・・そう問いただしている様な気がした。




ワタシだって、どうして?なんで?って思う事はたくさんあるよ。

半年前にはそれに押しつぶされそうだったよ。


だけど、忘れて行くんだ、人間って、いや、ワタシって。

雨の朝に。

2014年06月05日 11時47分57秒 | 絵日記







雨が降ったりやんだり。昨日梅雨入り。

きっと朝は雨だろう、そう思っていたのでのんびり目覚め。
紫陽花に雨粒のネックレス。

あ、きれい。
見過ごしてしまう様な小さな宝石。






実のところネックレスはあまりしない。
けれど、リングはスキ。


今年のお誕生日は記念すべき半世紀記念。
シンプルなリングでもさがしましょうか。



イミテーションじゃなく、ここだけは本物。
ワタシはごまかし無く半世紀生きて来たのだから。





『おかえり。』

2014年06月03日 17時04分32秒 | 絵日記






数日前まで、息子が早く結婚すればいいのにとか言っていたけど。


それが少し現実味を帯びてくると、軽々しくそう言っていた事をとても反省する。

こんなにずっしり来るなんて。



彼が生まれてからやがて26年。ワタシは『おかえり。』を言い続けて来た。




ワタシは『おかえり。』と言いたくて、仕事を選んで来た。
もしかすると、それを彼は望んでいなかったかもしれないけれど。

ワタシの姿が見えると
息子は『ただいま。』の合図に遠い所から『変顔』を見せてくれた。
それは帰省して来る現在でも変わらず。





『おかえり。』そう言ってあげられるうちは、家を出た息子も
まだ我々夫婦のテリトリーに居たのだろう。

けれど、結婚して一つの家庭を持てばもう、
『おかえり。』とは言えない。



他の人には、重箱の隅をつつく様な些細なコトだろうけれど、


ワタシにはそれが淋しくて、大きい。