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最高のブルース・リー本をシアトルで入手!

シアトルのWing Luke Museumでブルース・リー展を観た際、ショップのブルース・リーグッズコーナーで、こちらの『Bruce Lee / In My Own Process』という豪華本が売られているのを発見。これは日本でも見たことが無い本だ。それもその筈、日本では今月23日から発売開始になるらしく、先取りしてゲットすることが出来た。国内では9,000円くらいの価格で売られる予定らしいが、何とも分厚い、豪華本である。

ハードカバーでなかなか素晴らしい装丁だ。全280ページ以上もあり、しかもカラーページも多い。

まず冒頭にはジャッキー・チェン、カリーム・アブドゥル・ジャバール、プロスケーターのトニー・ホーク、そしてブルース・リーの愛娘であるシャノン・リーからの追悼文なども掲載されている。シャノンがコメントを寄せることはこれまでにも多かったが、ジャッキー・チェンやジャバのコメントがこのように載るのはちょっと珍しい。その意味でも冒頭からかなり気合の入った本である。

更に読み進めていくと、シャノンや家族、友人などが当時の思い出などをコメントしながら、年代を追ってブルース・リーの生い立ちを取り上げていく構成。彼のサンフランシスコでの出生届など貴重な資料も掲載され、幼少の頃から香港で主演した映画、九龍の聖ザビエル高校のIDカードや学校での様子なども確認出来る。

そして師匠、イップマンとの写真やエピソード、そしてブルース・リーがイップマンに関して記載したメモなどもあって、“目を閉じたイップマンに、生徒たちが誰も触れることすら出来ない“と、(当時)60歳にしてイップマンの超人ぶりを記載しているブルース・リーのコメントはかなり貴重な歴史遺産である。

ブルース・リーは、ダンスも得意だったことは有名な話。香港でもチャチャダンスコンテストで優勝したり、サンフランシスコに渡る船の中でもダンスを教えたりしていたらしく、動きのセンスや、巧妙に体を使う才能はダンスと武道も共通した部分があったのだと思う。そしてアメリカに渡り、武道と本格的に向き合い、自分の武道である截拳道の道場を立ち上げる様子など、かなり貴重な証言や資料が本の中には収められている。

今回訪れたシアトルで、レイクワシントンも訪れたが、ここでブルース・リーは良く瞑想していたようだ。その頃の写真や、彼が好きで良く書いていた手書きの詩(ポエム)なども収められている。

ブルース・リーが書く筆記体文字は実に美しく、アーティスティックであった。これは意図的であったと言われる。何かを書き残すのであれば、それはアートでなければいけない。彼のサインも実に美しい。

1966年からブルース・リーはアメリカのTV番組『グリーン・ホーネット』の準主役、カトー役を勝ち取る。そこそこヒットして、アメリカでもブルース・リーの存在が広く知られるようになったのだが、彼はこの役にあまり納得していなかった。その時のコメントや様子が関係者から語られているのも貴重だ。

そして、この本のタイトルにもなっている『In My Own Process』とは、ブルース・リーがシリーズで書いていたエッセイのこと。このエッセイのことは今回初めて知ったが、日々如何に“クオリティ“のある仕事が出来るか、その為に全力を尽くすことの大切さなどを語っているのがかなり興味深い。武道においても、人生においても、この思想や考え方に生涯彼は突き動かされていたのだと思う。

ブルース・リーは、スティーブ・マックイーンとも交流があった。当時スティーブは既に有名なハリウッドスターであったが、ブルース・リーがスティーブ・コバーンやディーン・マーティンなど多くのハリウッドスターに武道を教えていたり、ハリウッド映画やテレビの武術指導などをやっている中で親密になったが、その頃の写真なども掲載されている。

昔から有名な話で以前もブログで取り上げたかと思うが、これはブルース・リーが1969年(僕が産まれた年)に書いた、『My Definite Chief Aim』、つまり自分の明確なゴール感。自分は、世界で初めてアジア人でアメリカにおけるスーパースターになる、そして1980年までに$10M(今の金額で約15億円)を稼ぐスターになり、内面の調和と幸福に満たされた思い通りの人生が送れるようになるというゴールを掲げているのだ。最近大谷のゴール設定なども話題になっているが、やっぱり大きな仕事を成し遂げる男は、こういった明確な自分のゴール設定を持っているのだ。

本にはこれまでに見たこともないような写真も含まれており、特にブルース・リー直筆のスケジュール帳、ノート、手紙などの資料が多く取り上げられているのは、この本がシャノンを始めご家族が監修していることから、プライベートで所蔵していたレアな写真・遺品などを中心に掲載されているのだろう。これはファンには思わずヨダレが出てしまうものばかりである。

僕は数多くのブルース・リー関連本を集めてきたが、この本は単なる写真集ではなく、実に貴重な資料集としても価値が高い1冊であった。またまた貴重なブルース・リー本がコレクションに加わったし、これをブルース・リーの聖地であるシアトルで逸早く購入出来たことも嬉しい出会いであった。

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