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ちょっといっぷく44 葵祭りの次は祇園祭

2013-05-26 16:50:58 | アート・文化

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図1a 洛中洛外図屏風上杉本(国宝)の山鉾巡業図。

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図1b 洛中洛外図屏風舟木本(重文)の左隻では祇園会の神輿(みこし)が描かれている。

どうも、洛中洛外図屏風舟木本の魅力に取り付かれたらしい。描かれた男女の風貌から察して九分九厘まで岩佐又兵衛の作と予想される。洛中洛外図屏風舟木本は、滋賀の舟木家に伝来したため、舟木本の名で親しまれている。京都の市中とその周辺を描く洛中洛外図の1つで、1つの視点からとらえた景観を左右の隻に連続的に展開させている。右端には豊臣氏の象徴ともいうべき方広寺大仏殿の偉容を大きく描き、左端には徳川氏の二条城を置いて対峙させ、その間に洛中、洛東の町並が広がる。右隻を斜めに横切る鴨川の流れが左隻に及び、両隻の図様を密に連繋させている。建物や風俗を捉える視点は一段と対象に近づき、随所に繰り広げられる市民の生活の有様を生き生きと描出している。

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図2 清水寺、祇園などの洛東の名刹が連なる東山の桜。

右隻の上方には桜の満開する豊国廟をはじめ、清水寺、祇園などの洛東の名刹が連なり、鴨川の岸、四条河原には歌舞伎や操り浄瑠璃などが演じられ、歓楽街の盛況ぶりが手にとるように眺められる。左隻では祇園会の神輿(みこし)と風流が町を進行し、南蛮人の姿も認められる。右下の三筋町(島原)の遊廊では路傍で遊女と客が狂態を演じ、街々には各種の階層の人々が蠢き、その数はおよそ2500人に及ぶ。その活趣あふれる人物の諸態を見事に描き表した画家の名は不明であるが、岩佐又兵衛が候補最右翼に挙げられている。景観の情況から元和初年(1615)頃の作とされている。浮世絵のはしりである。

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図3 洛中の喧嘩(?)。物見高いは古今東西何処でも同じ?!