今日もArt & Science

写真付きで日記や趣味を勝手気ままに書くつもり!
徒然草や方丈記の様に!
あるいは寺田寅彦の様に!

ちょっといっぷく26 イワナを描くのには時間がかかる

2010-01-28 11:16:30 | ちょっといっぷく

V3_001_3

 

図1 ちょっといっぷく3 の絵に加筆して、顔を中心にコントラストを強くしたもの(クリックで拡大)。

 イワナの虫食い模様はことのほか時間がかかるがこの重量感が堪らない。深緑と焦げ茶と金泥!端的にいえば迷彩色である。この3色を組み合わせて虫食い模様を作り上げていくと図1のようになる。この模様は満天の星空にも見えて三次元空間を連想する。イワナの神秘性はここから来るかもしれない。

 イワナの背中が迷彩色になったのは何億年もの自然淘汰の結果であろう。深緑と焦げ茶と金泥!始めは大まかに魚体を素描し、虫食い模様を背中の首筋に沿って描き始める。模様の大きさは大きすぎても、また小さすぎてもだめ!描き始めてしばらくすると違いに気付き、極細消しゴムで修正を加える。この時三次元空間の位置も加味して修正しているようである。他人事のように表現したのは意識に従って表現している部分と、無意識にセレクトして描いている部分があるようだ。でも、DNAの情報に従って作り上げていく模様がなんと不思議な世界なのか?!

 科学的に解き明かされようとしているこの模様のメカニズムは西陣織の機織りに似てミクロの細胞の中でいとも容易く作られている。


ちょっといっぷく27 水中写真

2010-01-28 09:33:59 | ちょっといっぷく

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図1 アマゴの水中写真を模写。

 水中写真の良さは表情がリアルで姿形が自然なことにある。しかし、残念なことに色彩が空中のときと異なる。特に、水深がある場所での写真はどこか色抜けした雰囲気になるのは否めない。図1は水中写真の模写の例である。釣り上げられたアマゴと異なり、姿形がすごく自然である。色彩も惚れ惚れするほど色鮮やかである。最近はIEにもふんだんに水中写真が掲載されるようになり好みの写真が選べる。図1もその一枚で水の動きが分かるように意識して描いた。

 渓流釣りの経験者は理解していただけると思うが、釣り上げた魚は一分もしないうちに色が変わり、死んだあとは見るも無残な体色になる。生きた自然な姿を願うのは筆者ばかりではなくたいていの山釣り経験者が願うことだと思う。ここに、水中写真願望の原点があり、イラストの動機もある。Googleを使って「イワナ(アマゴ)、イラスト」を検索すると同じ動機の人がいかに多いか理解できる。