今日もArt & Science

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ちょっといっぷく31 鴨川のユリカモメ現況

2012-01-31 15:31:31 | ちょっといっぷく

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図1 小休憩するユリカモメ(ユリカモメ保護基金のHPよりコピーして一部トリミング)。

 

 ユリカモメを眺めていると、暫し時を忘れる。毎日、リハビリを兼ねて散歩し、賀茂川のユリカモメの様子を観察している。写真のように、個体の整列が時折見られ、特別な思いに駆られる。恰も、上段は「右に倣え!」、下段は「休め!」と号令がかかっているようだ。むかし、下村湖人の「次郎物語」をよく読んだ。前後の筋書きは忘れたが、開塾式で次郎が尊敬する朝倉先生のスピーチの内容である。「自由 」と「規律」相反する意味のように取れるが実は同じ意味を指している。朝倉先生の開塾式における言葉もまた、次郎にとって新しい感激の種だった。先生は、「・・・人間が本来もっている創造の欲望と調和の欲望とを塾生相互の間にまもり育てつつ、何の規則もなく、だれの命令もなしに、めいめいの内部からの力によって共同の組織を生み出し、生活の実体を築きあげて行きたい」、といった意味のことを述べた。自由であればこそ自己制御が発達し、環境の求めに応ずる。本能に導かれているといっても良い。図は図らずしも、ユリカモメの集団生活の一面を示しているようである。鳥柱の飛行は壮観で、一目に値するが、この眺めもカモメの習性を表しているようで面白い!

 最近、Youtubeに程よい動画が掲載されていたので一部転載する。何回見ても情報伝達の方法が分からないが見事である!!

http://blogs.yahoo.co.jp/yuusuke_kamo/62097600.html

(トラックバックの方法がまだ理解できていないのでURLを直接貼り付けました!ご無礼の段、ご容赦ください)

 

 


携帯ESRの応用(13) 今、太陽電池が熱い!Part 1

2012-01-31 14:02:01 | 携帯ESR装置

<v:shapetype id="_x0000_t75" coordsize="21600,21600" o:spt="75" o:preferrelative="t" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" filled="f" stroked="f"></v:shapetype>

(詳しくは太陽電池Wikipedia参照)

<v:shapetype coordsize="21600,21600" o:spt="75" o:preferrelative="t" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" filled="f" stroked="f"> </v:shapetype>わが国は化石エネルギーの乏しい国であるから、自然エネルギーの有効利用が叫ばれて久しい。太陽電池(Solar cell)は、光起電力効果を利用し、光エネルギーを直接電力に変換する電力機器である。一般的な一次電池二次電池のように電力を蓄える蓄電池ではなく、光起電力効果によって光を即時に電力に変換して出力する発電機である。タイプとしては、シリコン太陽電池の他、様々な化合物半導体などを素材にしたものが実用化されている。色素増感型(有機太陽電池)と呼ばれる太陽電池も研究されている

太陽電池の基本原理そのものは1839年フランスの物理学者A Becquerel によって最初に発見された。しかし実際に発電が可能となったのは1884年アメリカの発明家C Frittsによる、半導体性のセレンと極めて薄いの膜とを接合したものからである。これにより得られた変換効率はわずか1%ほどであった。この発明は後にセレン光電池として1960年代までカメラ露出計などに広く応用されていたが、シリコン型の普及とともに市場から去っていった。

 電力機器としての太陽電池の先駆けは、1954年、ベル研究所のD Chapin、C Fuller、G Pearsonによって開発された、結晶シリコン太陽電池である。通信機器に用いる電池が熱帯地方での使用に耐えなかったため、その代わりの電源として開発された。当時は Bell Solar Battery と呼ばれ、太陽光エネルギー電力に変換する効率は6%だった[6]。当初は通信用・宇宙用等が主な用途で、一次電池を用いた世界最初の人工衛星スプートニク1号が21日の寿命しかなかったのに対し、太陽電池を用いた最初の人工衛星ヴァンガード1号は6年以上動作し、その有用性を示している。その後無人灯台など徐々に用途を拡大し、日本でも1960年代に量産が開始された。しかし電源としての本格的な開発が始まったのは1974年石油ショック以降である。開発当初は数W分に過ぎなかった生産量は、2010年時点でその数十億倍(23GWp/年)に増え、さらに増加する見込みである。変換効率の向上と太陽電池の多様化も進み、現在では変換効率40%を超える化合物多接合型太陽電池も開発され、さらなる向上が見込まれている。

  太陽電池は、の持つエネルギーを、直接的に電力に変換する。その変換過程では・蒸気・運動エネルギーなどへの変換を必要としない。太陽電池内部に入射した光のエネルギーは、電子によって直接的に吸収され、あらかじめ設けられた電界に導かれ、電力として太陽電池の外部へ出力される。 光起電力は特異な現象ではなく、亜酸化銅セレン等、半導体においては普遍性のある現象である。

 

 現在一般的な太陽電池は、p型とn型の半導体を接合した構造を持つ。即ち、大きなpn接合ダイオードフォトダイオード)である。下記のシリコン系化合物系の太陽電池がこれに該当する。 発光ダイオードと逆の過程を通じて電子に光のエネルギーを吸収させ(光励起)、半導体の性質を利用して、エネルギーを持った電子を直接的に電力として取り出す。 

 

色素増感太陽電池の場合 

色素増感太陽電池では、pn接合型とは様相が異なる。入射光によって、二酸化チタンに吸着された色素中の電子が励起される。この励起された電子を二酸化チタンを介して電極(陰極)へと導き、直流として取り出す。送り出された電子は外部回路を経由して対向電極(陽極)に戻り、電極間に挟まれた電解質中のイオンを介して再び色素吸着部へと戻る。

 

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太陽光発電 part2

2012-01-04 10:27:54 | 携帯ESR装置

 

2011年9月19日 バークレー研 http://newscenter.lbl.gov/news-releases/2011/09/15/electronic-bucket-brigade/

バケツリレー」で強誘電体の光起電力が増強されることを解明。

次世代の超高出力太陽電池に応用期待
<v:shape id="_x0000_s1029" type="#_x0000_t75" style="left: 0px; width: 232.2pt; height: 406.8pt; text-align: left; margin-top: 153.3pt; margin-left: 77.85pt; position: absolute; z-index: 251658240; mso-position-horizontal: absolute; mso-position-horizontal-relative: text; mso-position-vertical: absolute; mso-position-vertical-relative: text;"></v:shape>

Biferrite

図1 ビスマスフェライトの薄膜上に分極方向が逆になったドメインが縞模様状に形成されている。ドメインの幅は平均140nm。各ドメインは厚さ2nmのドメインウォールで隔てられている。光が当るとドメインウォールの片側に電子、反対側に正孔が集まり、ウォールと垂直方向に電流が流れる。ドメインからドメインへと余剰電子が蓄積されるにつれて、電圧が増加する ( Image courtesy of Lawrence Berkeley National Laboratory )

 電力をより高い変換効率で生み出せるようになるからである。研究チームが開発したデバイスは、強誘電体であるビスマスフェライト(BFO)の薄膜を用いるもの。このBFO薄膜では、内部に電荷の偏りがある領域(ドメイン)が縞模様状に並んだ構造が数百μmの範囲で広がっており、それぞれのドメインの幅は50~300nm程度。各ドメインは、厚さが2nmしかない「ドメインウォール」で隔てられていて、隣り合うドメイン同士は分極方向が逆向きになっている。こうした広範囲にわたる非常に規則的なドメイン構造を持つBFO薄膜を観察することによって、BFOにかかる電場の位置や強さを精密に調べることができるようになったため、各ドメイン内部や、ドメイン相互間で何が起こっているのかを微視的に理解することができるようになったそうである「BFO薄膜に光を当てると、材料自体のバンドギャップ電圧よりも何倍も大きな非常に高い電圧が生じる」と研究チームのリーダー Joel Ager氏は説明します。「入射した光は、電子を自由な状態にし、電子と対をなす正孔を作り出します。そして、太陽電池におけるpn接合がないにもかかわらず、ドメインウォールに対して垂直方向に電流が流れ始めるんです」ドメインウォールと直角に流れる電流を計測するために、研究チームはBFO薄膜に白金電極を取り付けました。「電極間の距離を離せば離すほど、電流が越えなければならないドメインウォールの数は増え、電圧はより高くなるんです」とAger氏。この実験結果は、分極方向が逆になっているドメイン間のドメインウォールが、電圧増大のカギとなっていることを明確に示すものであり、BFOの詳細な電荷輸送モデルを構築する手がかりになった。ドメイン内で余剰電荷がどのように発生し、それが隣のドメインにどのように受け渡されるかを説明するBFOの電荷輸送モデルは、非常にシンプルで、意外なものだった。ドメインウォールの両側はそれぞれ正と負の電荷を帯びており、ここから電場が発生。電場の働きによって、電荷キャリアの分離が促されます。つまり、ウォールの一方の側には電子が集まり、正孔は反発。同じウォールの反対側には正孔が集まり、電子は反発するということです。太陽電池では、電子と正孔がすぐに再結合すると変換効率は低下しますが、BFO薄膜ではこのキャリアの再結合が起こり強誘電体に光を当てると非常に高い光起電力が生じることは半世紀ほど前から知られていたが、それがどのようなプロセスで起こるのかは、これまではっきり分かっていなかった。今回、米ローレンス・バークレー国立研究所では、独自開発の強誘電体デバイスを使って、この現象が起こる機構の精緻な解明に成功。将来的に、太陽電池の高効率化に応用できる可能性がある成果だとしている。太陽電池で現在よりも高い電圧を出せるなら、より多くの電力をより高い変換効率で生み出せるようになるからである。ドメイン同士の分極方向が逆向きになることによって、ドメインウォールに強力な電場が生じている。「それでもまだ、電子と正孔はペアになろうとして、相手を探します」とAger氏は言います。そこで何が起こるかというと、電子と正孔はドメインウォールから離れ、電場が弱くなるドメイン中央部に向かって、それぞれ移動していくのだといいます。正孔に対して電子が過剰になっているため、余剰電子は一つのドメインから次のドメインへと汲みだされます。それぞれの電子が汲みだされる方向は皆同じで、これは全体の電流によって決まります。「これは、バケツリレーのようなものです。電子のバケツがドメインからドメインへと受け渡されるわけです」とAger氏は言い、段階的に増加する電圧を「のこぎり歯状のポテンシャル」と表現します。「各ドメインから電荷の寄与が加わるにつれて、電圧は劇的に増加していきます」ただし、BFO自体は、太陽電池材料の有望な候補ではありません。BFOが反応するのは青色と近紫外の光だけであり、太陽光スペクトルの大部分は発電に利用できないためです。「もっと多くの波長の光を吸収できる材料が必要」とAger氏は言います。BFOが光に反応する効率(入射した光子に対する電荷キャリアの比率)はドメインウォール近傍で最大になります。そこでは、非常に高い電圧が生じる一方で、高い電流値は欠けています。高出力太陽電池を実現するには、高電圧と同時に高い電流値も必要なのです。とはいえ、のこぎり歯状ポテンシャルを持っていれば、どんな系であってもこの効果は起こると考えられ、おそらくそれ以外の形状であっても同様の効果は得られるはず、と研究チームは確信しているとのこと。そして、すでに新たな候補材料の探索を開始しています。強誘電体におけるバケツリレー型の光起電力効果と、現在の最高性能の太陽電池が持っている高い電流値と変換効率が合体することによって、次世代の超高出力太陽電池が生まれるかもしれません。