今日もArt & Science

写真付きで日記や趣味を勝手気ままに書くつもり!
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α‐ジオキシゲナ‐ゼにおけるチロシルlラジカルの役割(改定版)

2013-04-28 11:06:07 | ラジカル

金属蛋白においてヘムとtyrosyl ラジカルが見え隠れ(触媒)する結果が数多く蓄積されてきた。図1は最近発表されたα-dioxygenase の結晶解析に基づく模式図である(PDBID: 4HHS)。リノレン酸(LA)がへリックス(H6)とへリックス(H17)の溝に捕捉されている。LAの2番炭素原子はTyr-386に~2.8Å下に近接している。LAのカルボン酸はHis-318, Thr‐323, および Arg-566よりなるポケットに配位して相互作用している。過酸化水素によりアミノ酸残基のチロシンがチロシルラジカルに酸化されるが、LAのα位の水素を引き抜き元に戻る。できたLA・は酸素分子と反応してLA-OO・となる(反応1.)

       Alphadioxygenase

図1 Rice‐alpha-dioxygenaseにおける活性中心の模式図 (Biochem. (2013) 52(8) 1364-72 参照)。

二原子酸素添加酵素は分子状酸素を基質に反応させる酵素を云う。一つの基質に二原子の酸素を化合させる分子内ジオキシゲナーゼと、二つの基質に二原子の酸素を化合させる分子間ジオキシゲナーゼがある。鉄や銅などの金属を必要とする。上記の場合はFeイオンがポルフィリンに配位して、FeⅣ(Por+・)⇔FeⅢの酸化還元で酵素機能する。

        Equation_1

反応1 酵素RαOおよび酸素存在下で進行するアルデヒド化反応。チロシルラジカルは図1の図のような配置でヘムと協同で触媒の役割を果たす。

カテコールジオキシゲナーゼ(catechol dioxygenases)は反応2に示すようにカテコール類を酸化的開裂させる金属タンパク質酵素群である。この酵素群は基質に酸素分子(O2)を組み込む。カテコールジオキシゲナーゼは酸化還元酵素の一つで、カテコール-1,2-ジオキシゲナーゼとカテコール-2,3-ジオキシゲナーゼとプロトカテク酸-3,4-ジオキシゲナーゼの3種類がある。カテコールジオキシゲナーゼの活性部位はだいたいは鉄を含む部分であるが、マンガンを含む型も知られている。

    Catachol-dioxygenase-reaction.png

反応2 カテコール-1,2-ジオキシゲナーゼの反応によりカテコールからcis,cis-ムコン酸が生成する例。

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今年の斎王代は長瀬摩衣子さん!

2013-04-17 16:11:53 | まち歩き

 桜狂想曲が終わりに近づいたと思ったらもう葵祭りの季節である。京都三大祭のトップを切る葵祭(5月15日)のヒロイン、第58代斎王代(さいおうだい)に、京都市左京区出身の聖心女子大3年、長瀬摩衣子さん(20)=東京都渋谷区=が選ばれた(図1参照)。長瀬さんは、合成樹脂製品製造販売会社「キョーラク」社長、長瀬孝充さん(56)の長女。上賀茂神社(京都市北区)が氏神で葵祭との縁は深いという。ゴルフやテニスのほか、肉じゃがなどの料理が得意という長瀬さんは、成人式で着たピンク地に松がさねの振り袖姿で会見。「身に余る光栄。凛として、笑顔を忘れず、すてきな斎王代になれれば」と話した。斎王代はかつて神社に仕えた未婚の内親王「斎王」の代理。京都ゆかりの未婚女性から毎年推薦で選ばれ、行列では十二単(ひとえ)姿で輿(こし:およよ)に乗り、稚児を左右に従える。行列が緑滴る賀茂街道を静々と行進する姿は四次元の世界にタイムスリップした感がある。

 

20130416091744439(クリックで拡大)
図1 58代斎王代に選ばれた長瀬摩衣子さん。緑滴る庭園に、笑顔が新鮮である!

 

20130415aoi

 

図2 春紅葉を背景に長瀬摩衣子さん

 

 

 

 


ちょっといっぷく43 時空を旅する洛中洛外図屏風(2)

2013-04-13 14:15:15 | アート・文化

どうも洛中洛外図屏風の魅力に取り憑かれたらしい!特に舟木本の人物描写には感嘆する他ない。最近、windows 添付の「フォトギャラリー」で明るさとコントラスト等を用いて修正すると格段に金箔がリアルになることが分かった。舟木本本来の魅力が再現された感がある!極彩色の安土桃山文化を表現するには母衣武者を描くのが一番!くすんだ原本よりも極彩色が一番!図1に国立博物館のHPに掲載されている舟木本のオリジナル母衣武者(部分)を示す。

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図1 オリジナル洛中洛外図屏風舟木本の母衣武者拡大図。(http://www.emuseum.jp/detail/100318/000/000?mode=detail&d_lang=ja&s_lang=ja&class=&title=&c_e=&region=&era=&century=&cptype=&owner=&pos=289&num=4

  

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図2  図1をフォトギャラリーで修正したもの。

図中の風船様の物体は母衣(ほろ)と呼ばれる補助防具である。元来は平安時代末期に生まれた懸保侶(かけぼろ)という防具で、背中に長い布をたわませたものであり、馬を駆けると風を孕んで膨らみ、背後に長く引いて背面からの流れ矢を防ぐ役割を果たす。、大鎧とともに馬を駆り、弓を主武器とする当時の武士の戦闘法に適していた。騎馬戦闘が廃れた室町時代の頃から、内部に竹などで編んだカゴを入れることで常にふくらんだ形状を維持した装飾具に変化した。武士の組織化が進んだ戦国時代には、赤や黄など目立つ色で着色されており、敵味方からも識別しやすい母衣は、大名の精鋭の武士や本陣と前線部隊の間を行き来する使番に着用が許される名誉の軍装として使われた。織田信長が馬廻から選抜して使番として用いた黒母衣衆・赤母衣衆や、豊臣秀吉の黄母衣衆などが有名で、江戸時代の諸藩の中にも母衣衆を置く藩があったそうである。図中のイケメン母衣武者は特に勇ましく描かれている。詳しくはオリジナルを参照して、自由に拡大してください。そして、舟木本の魅力をたっぷり味わってください。http://www.emuseum.jp/detail/100318/000/000?mode=detail&d_lang=ja&s_lang=ja&class=&title=&c_e=&region=&era=&century=&cptype=&owner=&pos=289&num=4

 

 

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ちょっといっぷく42 時空を旅する洛中洛外図屏風

2013-04-05 15:11:03 | ちょっといっぷく

Photo_3(クリックで拡大)

図1 洛中洛外図屏風上杉本(国宝)の金閣寺付近(陶板レプリカ)。左下部に閻魔堂の桜が見える。

洛中洛外図を眺めていると、時空を飛び越えて京都を散策できる。しかも作者の意図を探ると興味深々である。応仁の乱以降、洛中洛外図屏風が数多く描かれた(100以上か)。洛中洛外図は室町時代から江戸時代にかけて描かれた風俗画で、京都の市街(洛中)・郊外(洛外)を俯瞰して描いたものである。多くは狩野派の手になり、ほとんどは屏風絵である。美術史上の価値はもちろん、当時の都市や建築を知る史料であるとともに、武士や公家から庶民までの生活が細密に書き込まれており、貴重な資料である。登場人物の数を数えても、2500~3000に及び、しかもそれぞれが個性豊かで一級品のアニメである。洛中洛外図は多分に政治的な意図のもとに制作されたもので、御所、武家屋敷などが目立つように描かれている。また画面の構成にも定型化が見られる。春・夏・秋・冬の風物や行事を描き、祇園会の山鉾を書き込むものが多い。16世紀の洛中洛外図は京都の東側にあたる右隻には下京だけではなく上京の内裏までの広い範囲が描かれ、京都の西側にあたる左隻には上京を描いている。17世紀の洛中洛外図は右隻に東、左隻に西の街並みが描かれている。図1は上杉本(米沢市上杉博物館所蔵本)六曲一双 (狩野永徳筆) 米沢藩主上杉家に伝わったもので、洛中洛外図の中でも傑作とされ、国宝に指定されている。屏風の注文主を十三代将軍足利義輝とし、義輝死後の1565年(永禄8年)9月に完成、その後織田信長が入手し、1574年に上杉謙信に贈ったものとする解釈が有力である。

近年、京都では陶板コピーが製作されて、博物館や地下道などの壁に展示されており、子供だけでなく、大人の「名所当てゲーム」の対象になっている。添え書きの平仮名が見えるが解読は難しい!図1の添え書きが解読できると京都検定何級になるかな?!

ギャラリー洛中洛外では「洛中洛外図」上杉本の屏風を京焼の技術で、見事に復元した陶板画が展示されている。プリントではなく、全て手書きで絵付けされたという洛中洛外図は、500年前の京の表情を、鮮やかに捉えている。清水焼団地代表の話によると、「絵付けの技、焼きの技で、これほどのものが京焼でできるんです。触ってみるとたくさんの釉薬が使われていることがわかります。是非触れて、昔の京都の人々を感じてください。本物の国宝ではこんなことはできないですから(笑)」。たかがコピーではないかと無視することなかれ!実物よりも良くできているのである!騙されたと思って、一度見てください!

http://www.rakuchu-rakugai.jp/world/#。

また、重要文化財の洛中洛外図屏風(舟木本)もPCで細部まで見ることが出来る。原版なので全体としてくすんでいるが、拡大すれば顔の表情まではっきりと判る!
http://www.emuseum.jp/detail/100318/000/000?mode=detail&d_lang=ja&s_lang=ja&class=&title=&c_e=&region=&era=&century=&cptype=&owner=&pos=289&num=4

これは浮世絵の画法に近く、芸術性が非常に高い!いや、むしろ浮世絵のルーツはこの屏風絵にあるのかもしれないと言われている!ま、一度見てください!舟木本は岩佐又兵衛が作者の最右翼であるが・・・?。屈強な男性と豊満な女性!最もありうる話かも?!