今日もArt & Science

写真付きで日記や趣味を勝手気ままに書くつもり!
徒然草や方丈記の様に!
あるいは寺田寅彦の様に!

愛用のPCがいよいよダウン!

2014-09-04 11:18:07 | 健康・病気

山形より帰ってかれこれ5年以上経つかなあ~!

 

愛用のPCのあちこちが傷んできたと思ったら、最近、とうとう電源を入れても動かなくなった!

 

たった5年なのにである!

そもそも、PCに修復機能と再生機能がないのがおかしい!

小生の齢は古希を過ぎて5年!確かに体のあちこちが傷んできた!

 

然し心臓はピンピンしている!修復機能と再生機能がまだ健全のようだ!

 

ITの最先端を行く(?)JAPAN が!どうもおかしい!?

バランスが極度に悪くなった!

車社会がバランスを悪くしているようだ!

Es_ph_01 

佐賀県唐津市大浦「開放感のある棚田」
            伊万里湾を望む唐津市大浦の棚田は、1,000枚を越える田んぼが広がっている。曇空のなまり色を映した棚田は、うねうねとした畦道の曲線が海の方まで続いている。いろは島(大小約40の島々の総称)が背景に見え、より雄大で開放感のある風景になっている。晴れた日の棚田と雰囲気が違うが、天気によって、また季節によって、その印象が変わってしまうのも、棚田の魅力のひとつであると言える。

青柳健二
写真家。日本を含むアジアやアフリカの稲作文化、特に棚田とそこに暮らす人々を対象にした作品を発表。高い評価を受けている。棚田学会会員。主な著書に「日本の棚田100選」(小学館)、「棚田を歩けば」(福音館)など。


サーチュイン遺伝子とレスベラトロール

2012-11-12 09:37:44 | 健康・病気

2011年8月6日、NHKサイエンスzeroでサーチュイン遺伝子に関する放映があった。サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされる。サーチュイン遺伝子の活性化により合成されるタンパク質、サーチュイン(英語:Sirtuin)はヒストン脱アセチル化酵素であるため、ヒストンとDNAの結合に作用し、遺伝的な調節を行うことで寿命を延ばすと考えられている。この様なサーチュインの作用メカニズムはマサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテのグループが1999年に見出した。酵母のSir2遺伝子がヒストン脱アセチル化酵素であることを見出し、この酵素の作用が代謝や遺伝子サイレンシング、加齢に関与していることを示唆した。

 

サーチュイン遺伝子は動物の長い飢餓の歴史の中で、飢餓対策として生まれたものである。その働きは遺伝子の長寿に関わる箇所を選び出して元気づける。第二次世界大戦を生き延びた世代の、100歳以上の元気な老人の調査では、いずれも若い頃から小食でサーチュイン遺伝子の働きが活発だった。これは人類渇望の夢の遺伝子である。更に注目すべきは遺伝子損傷の修復能力である。

 

40代~60代の被験者4人での実証実験では30パーセント減らした食事を3~7週間続けただけで、長寿を担っているサーチュイン遺伝子が目覚めて働き始めるそうである。飽食の現代人のサーチュイン遺伝子は殆ど休眠中で、その結果、老化が進行する。しかし、飢餓状態になると目覚め、細胞中のミトコンドリアを活性化させてエネルギー効率を高める。更に、活性酸素の害を防ぎ、免疫力低下、動脈硬化、高血糖、骨粗鬆症、脱毛白髪等の老化症状を防ぎ改善して、美肌と持久力と抗がん作用を高めるそうである。

 

「腹八分は健康長寿のもと」はどうも本当だったようだ。米国の大学で20年ほど飼われている猿集団の比較実験がある。人間での70歳相当の猿二頭での比較では、飽食の猿は毛が抜けシワがより見るからに老いていた。対して食事30%減の猿は毛ツヤは良く、肌も張りがあって元気で若々しかった。更に、脳の断層写真でも萎縮はなく、記憶力も良く、持久力も優れていた。実験では40%減食が一番サーチュイン遺伝子の増加が見られたが、それでは挫折する可能性が高く現実的ではない。臨床実験では、一般では25%減が良いとされていた。

 

レスベラトロールは1939年に北大の高岡道夫氏が有毒なバイケイソウから発見した。動物実験では、長寿、抗炎症、抗癌、血糖降下、放射線障害抑止などの効果が確認されている。殊に、放射性物質に汚染された日本では放射線障害抑止作用は注目されそうである。

 

Resveratrol

 

 

Reveratrolhomoalfa
図2 MOPACで計算したresveratrol radicalのHOMO(図のクリックで拡大)。

 

レスベラトロールを毎日服用すれば、食事制限なしでサーチュイン遺伝子を活性化できる。レスベラトロールと同様の薬品が次々と開発されれば平均寿命100歳の実現は近い。元気な老人が増えれば医療福祉費が削減され、少子高齢化社会の朗報になる。

 

現在、レスベラトロールと同じようにサーチュイン遺伝子を活性化する薬品が合成され臨床実験に入っている。その一つがSRT3025で、レスベラトロールの1000倍の活性化力が確認されている。同様の薬品は世界中の製薬メーカーが開発競争中で、近いうちに国内でも信頼性の高い薬が発売されそうだ。もし実現したら、糖尿病等を始め、老化により引き起こされる殆どの病気が治る可能性がある。しかし、一化学者として不思議に思う。単純なポリフェノールがなぜこのような夢の多機能を発揮するのか??図2の分子軌道から何も読めない!!
食事制限で寿命が延びること自体は否定されていない。スイス連邦工科大学研究者のネイチャーへの発表では、サーチュイン遺伝子の寿命延長効果に疑問を呈する一方で、健康上の利点を述べている。マウスなどの哺乳類を、加齢関連の疾病による代謝ダメージから守る効果は間違いなくある。加齢による衰えを遅らせ、先天性・後天性の病気の治療として有望であることに変わりない。言い換えると、サーチュイン遺伝子が直接に寿命を延ばす効果はないとしても、食べ過ぎによって身体が受けるストレスを緩和する効果があることは間違いない。要約すれば、レストラベールには疑問符がつくかもしれないが、「腹八分目が健康の元」はどの研究でも評価されている。

 

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ちょっといっぷく36 炭素繊維でがん死滅

2012-10-21 14:11:39 | 健康・病気

 村上達也 京大物質-細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)助教・iCeMS京都フェロー、今堀博iCeMS教授らの研究グループは、橋田充iCeMS・薬学研究科教授、磯田正二iCeMS客員教授、辻本将彦iCeMS研究員らと協力し、半導体性の単層カーボンナノチューブ(SWNT)が、生体に優しい近赤外光の照射によって活性酸素種を効率良く生成し、さらにその活性酸素種が癌細胞を死滅させることを発見した。これまで、SWNTの発熱作用が、癌の光線治療メカニズムとして注目されてきたが、本研究では、SWNTが熱だけでなく活性酸素種も用いて癌を死滅させることを明らかにした。今後、半導体性SWNTは、これら2つのメカニズムで癌細胞を死滅させるナノ材料としての活用が期待される。
本成果は、日本学術振興会(JSPS)科学研究費 基盤研究(B)研究課題「ナノ細胞工学:ナノ材料の細胞内精密配置と機能発現」(代表者:村上達也)の一環として行われた。論文は近日中に米科学誌「アメリカ化学会誌(Journal of the American Chemical Society = JACS)」のオンライン速報版に掲載される予定である。

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図1 生体に優しい近赤外光の照射によって活性酸素種を効率良く生成し、さらにその活性酸素種が癌細胞を死滅させる(クリックで拡大)。

“Photodynamic and Photothermal Effects of Semiconducting and Metallic-Enriched Single-Walled Carbon Nanotubes”
Tatsuya Murakami*, Hirotaka Nakatsuji, Mami Inada, Yoshinori Matoba, Tomokazu Umeyama, Masahiko Tsujimoto, Seiji Isoda, Mitsuru Hashida, Hiroshi Imahori*
Journal of the American Chemical Society (JACS), DOI: 10.1021/ja3079972

 金属性SWNT と半導体性SWNT への分離・濃縮は、蛋白質精製用のゲルを用いている。SWNTは水に全く分散しないため、それぞれの分散液には、SWNT 研究で頻用される合成界面活性剤(SDSなど)が含まれている。この結果、元のSWNT を、金属性:半導体性の量比が55:45 と14:86 のSWNT に分離することができた。今後、金属性SWNT が濃縮された前者をm-SWNT(metallic-SWNT)、半導体性SWNT が濃縮された後者をs-SWNT (semiconducting SWNT)と呼ぶ。得られた各SWNT 分散液に808 nm の近赤外レーザーを照射すると、その光線温熱効果によって、いずれの分散液の温度も上昇しましたが、その温度上昇は、s-SWNT よりもm-SWNT の方が大きいことがわかった。つまり、m-SWNT はより高い光線温熱効果を示すことがわかった。次に同じ実験条件で、活性酸素種の生成を比較した。O2 からの活性酸素種の生成メカニズムはtype I とtype II の2 種類があり、前者ではスーパーオキシドアニオン(O2●?)、後者では一重項酸素(1O2)が生成される。ちなみに光線力学療法で強力な抗癌活性を示すとされているのは、1O2 である。これらの活性酸素種の検出試薬存在下で、808 nmレーザーをそれぞれのSWNTに照射したところ、いずれの活性酸素種もs-SWNTでのみ生成を確認することができた。すなわち、近赤外光照射下では、s-SWNTはm-SWNTよりも非常に高い光線力学効果を示すことがわった。それらの生成量はレーザーパワーに比例して増加した。また、s-SWNT分散液中に酸素を吹き込んでからレーザー照射すると、1O2の生成のみ増強され、このことはs-SWNTが従来の光線力学効果メカニズムに従って活性酸素種を発生したことを示している。最後にs-SWNTの光線力学効果が、癌細胞を死滅させるかどうか調べた。先述のとおり、s-SWNTは全く水に分散しないため、これまで合成界面活性剤を用いて実験を行ってきた。しかし合成界面活性剤は強い細胞毒性があるため、細胞実験を行うためにはsSWNTを別の物質で分散安定化する必要があった。本研究グループでは、高比重リポ蛋白質(HDL=High-density lipoprotein)も研究対象としており、HDLはSWNTに吸着することが知られている。試行錯誤の結果、HDLを用いてs-SWNTの分散安定性を保持しつつ、合成界面活性剤由来の細胞毒性をほぼ完全になくすことに成功した。このHDL処理s-SWNTを癌細胞の培養液に添加し、808 nmレーザーを10分間照射すると、45%の癌細胞が死滅した。重要なことに、1O2の消光剤を添加してレーザー照射すると、癌細胞の死滅率は28%に低下し、1O2がs-SWNTの殺細胞活性に寄与することが明らかとなった。この時培養液の温度は41℃にまで上昇していたことから、s-SWNTは1O2と熱の両方を用いて癌細胞を死滅させたと考えられる。

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ちょっといっぷく14 メタミドホスとアセタミプリドー殺虫剤

2008-09-24 10:32:29 | 健康・病気

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図1 中国製餃子、事故米等に混入していたメタミドホス(methamidophos)の分子構造。脳内にあるシナプスで興奮を伝達する役目を果たす神経伝達物質アセチルコリンを分解するコリンエステラーゼの活性阻害作用がある。人が摂取すると興奮が連続して伝えられ続け、神経生理機能に障害を与える。

 比較的強力な殺虫剤で、日本では使用禁止であるが、中国では2007年1月まで盛んに利用されていた。

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図2 事故米等に混入していたアセタミプリド (acetamiprid) 。当殺虫剤はネオニコチノイド系殺虫剤であり、昆虫神経のシナプス後膜のニコチン性アセチルコリン受容体に結合し、神経の興奮とシナプス伝達の遮断を引き起こすことで殺虫活性を示す。主な商品名は「モスピラン」で、液剤、粒剤、粉剤などとして各農薬メーカーで製造されている。

 植物体への浸透移行性と残効性が高いため、葉を巻いて中に隠れてしまうような害虫(アブラムシや毛虫の一部など)にも効果が高い。また、広く使われている有機リン系殺虫剤とは作用機序が異なるため、有機リン系殺虫剤に抵抗性のある害虫にも効果が期待できる。


ちょっといっぷく13 メラミンと牛乳(一部追加)

2008-09-22 11:17:32 | 健康・病気

 筆者の実家は高槻市にある。阪急電車を利用して、丸大ハムの工場を窓外の添景として眺めながら、出勤・外出したものである。

  丸大食品(大阪府高槻市)が有害物質メラミン混入の恐れがある総菜や菓子の自主回収を始めた。同社は9月20日、対象商品を「抹茶あずきミルクまん」など5商品と明らかにした。メラミン混入の牛乳を製造し、死者を出した中国の大手乳製品メーカー「伊利集団」の牛乳を原料に使っており、メラミン混入事件は中国から日本へ波及してきたのである。丸大食品は「混入していたとしても微量で、健康に影響はない」としている。日中両国の検査機関で分析中で、日本は25日、中国では26日に結果が出る見通しだ。

 2007年メラミンが混入された中国企業製ペットフードがアメリカ等に輸出され、犬や猫が主に腎不全で死亡する事件が起きた。メラミンのラットでの経口投与による半数致死量(LD50)は 1-3g/kgで、メラミン自体の急性毒性は比較的低い。

 メラミンはホルムアルデヒドと反応し、メチロールメラミンを生成する。メチロールメラミンは熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)の原料となり、生産されるメラミンのほとんどが合成樹脂用に利用される。 メラミン樹脂は耐熱、耐水、機械強度などの点で優れており、プラステイック食器などに利用されている。従って、ニュースを初め聞いたとき、メラミンと牛乳がどうしても結びつかなかった。

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 この事件ではメラミン(青)と、メラミンに含まれるメラミン合成時の副成品であるシアヌル酸(赤)が尿中で反応し、生成した結晶(シアヌル酸メラミン:メラミンシアヌレート:青がメラミン、赤がシアヌル酸、図参照)が、腎不全を引き起こしたものと考えられている。メラミンはペットフード中のタンパク含有量(窒素含有量)を多く見せかけるために混入されたのである。話はこれだけで収まらなかった。

 今年に入って、中国においてメラミンが混入した粉ミルクが原因で乳幼児に急性腎不全が多数発生した。通常メラミンは水にほとんど溶解しないが、溶解補助剤により人為的に溶解性を高めていたとされる。

 中国で汚染粉ミルクによる乳児の腎結石が最初に判明した乳製品メーカー「三鹿集団」の事件で、同省の楊崇勇副省長は17日、水で薄めた牛乳に有害物質メラミンを混ぜてたんぱく質含有量を高める不正が2005年4月から行われていたことを明らかにした。18日付の中国紙・21世紀経済報道が伝えた。 楊副省長は「不正の張本人は酪農家から牛乳を買い集めて、乳製品メーカーに売る業者。酪農家はむしろ被害者だ」と指摘。逮捕された容疑者の供述によると、メラミンは水に少ししか溶けないが、牛乳の温度を上げて、クエン酸ナトリウムや油などを加えることによって、メラミンを大量に混入していたという。 まさに開いた口が塞がらない!

 丸大ハムがこのような乳製品に手を付けたと言う事は何か流通機構における深い闇があるような気がする。