糸田十八文庫

キリシタン忍者、糸田十八(いとだじっぱち)が、仲間に残す、電子巻物の保管場所。キリスト教・クリスチャン・ブログ

あなたは、一生、苦しんで食を得なければならない

2024-01-19 10:43:09 | 忍者的思索・忍界
  インターネット上の記事で、自分の好きなことを仕事にすれば万事楽しく働くことができるということはないというものを読みました。自分の好きなことをしていても、煩雑な人との交渉や金銭のやり繰り、書類の処理など、楽しくない、むしろ煩わしいことが必ずつきまとってくるからだというのです。ですから、現在の仕事が楽しくないと思っても、好きなことを仕事にしたからと言って、その煩わしさはたいして変わらないということも考えなければならないという指摘でした。

  そこで思い浮かんだことが有りました。創世記三章には、堕落後のアダムに対する神の呪いの罰となる言葉が記されています。

『17 また、人に仰せられた。「あなたが、妻の声に聞き従い、食べてはならないとわたしが命じておいた木から食べたので、土地は、あなたのゆえにのろわれてしまった。あなたは、一生、苦しんで食を得なければならない。
18 土地は、あなたのために、いばらとあざみを生えさせ、あなたは、野の草を食べなければならない。
19 あなたは、顔に汗を流して糧を得、ついに、あなたは土に帰る。あなたはそこから取られたのだから。あなたはちりだから、ちりに帰らなければならない。』(新改訳第三版)

  すると、どんなに好きなことを仕事にしていても、いばらやあざみと思えるような煩わしいものがつきまとうのは必然であるということになろうかと思います。そうなるに決まっているものであれば、その煩わしさに心を奪われるのではなく、神の恵みに心を留め続けて生活することが、恵を受けた忍者の在るべき姿なのかなと思いました。






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従順の二重奏 ーアブラハムとイサクー

2024-01-19 10:16:27 | 奥義書講解・旧約
講解という程の内容ではないのかもしれませんが、このカテゴリーでお願いします。

神がアブラハムに、愛する一人子であるイサクを全焼の生贄にするように命じられた箇所の話です。

アブラハムは神に何も尋ねたり言い返したりしせず、翌朝早く準備をして、指定されたモリヤの山の方に向かって旅に出ます。そして、指定された場所に祭壇を築いて、イサクを縛って薪の上に置き、刃物でほふろうとするのです。そこで神のみ使いが来て彼を止め、彼の信仰の従順が義とされました。

ここにアブラハムの従順を見ることができます。へブル十一章十九節は、「彼は、神には人を死者の中からよみがえらせることもできる、と考えました。」と述べて、彼の従順の土台となる信仰の有様を解説しています。

さて、奥義書には言及が有りませんが、我々忍者は更に理解しておかなければならないことが有ると思うのです。それは、イサクの信仰と従順です。

アブラハムはこの時、百三十六歳ぐらいではないかと推測されます。根拠は、この後、アブラハムより十歳年下のサラが、百二十七歳で亡くなった記録が有るからです。すると、アブラハムが百歳の時に生まれたイサクは三十六歳ぐらいであったことになります。ですから、イサクが抵抗すれば、アブラハムは簡単に打ち負かされて、彼を祭壇の上に載せることはできなかったでしょう。

祭壇を築いた時に、アブラハムはイサクに神の命令について説明をしたことでしょう。そこには、神の契約の内容の再確認も入っていたと思われます。そして、イサクはよみがえるという確信についても語ったのではないでしょうか。直接試されていたのはアブラハムでしたが、ここではイサクの信仰も試されていたと言えると思います。そして、イサクはアブラハムに従って縛られること、祭壇に乗せられることを承諾したのです。ここにイサクの信仰と従順を見ることができます。

この物語を、へブル書は、「型です」と述べています。イサクは父なる神に同意して十字架にかかるために地上に来られたイエス・キリストの謙卑の予表なのです。

忍者は、アブラハムの従順にはよく目を向けますが、イサクの従順のことを忘れることが多いと思います。この物語は、イサクの従順を抜きには成り立ちませんので、従順の二重奏の物語と言えると思います。






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