オーディオについては、スピーカーやアンプといった機器そのもののことにも関心はありますが、最近、レコードやCDといった音源(ソース)にも関心を抱きつつあります。CDプレイヤーを代えて、SACDが聴けるようになったこと、また、最近レコード回帰をしていて、いろいろ聴いているうちに音質にも関心がいくようになりました。
(SACD編)
今回は、まずSACDについて、オッコ・カム指揮のシベリウス交響曲全集(SACD3枚組)をきいてみました。
多くの楽器が参加するオーケストラ作品は、CDよりもSACDはより鮮明にハーモニーが聴こえます。また、高音や低音が無理なく出ていて伸びがあるように聴こえ、迫力も増しています。各楽器の定位もよりはっきりとし、要はヴェールをまとっていたものがくっきりと見えるようになったといえばよいでしょうか、そんな感じです。
このアルバムは、現代の最新録音でもあり、演奏会場のいい席で聴いているような気分にもなりました。SACDは、クラシック作品のオーケストラなど大編成の作品を再現する媒体としてかなり機能すると思われました。なお、交響曲第2番を主として聴いての感想です。
(レコード編)
次は、エンジニアのルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)が携わったレコードです。ブルーノート、プレスティッジ、インパルス、CTIなど様々なレーベルで録音やマスタリングなどの仕事をした方です。
今回は、サボイレーベルのゲルダーの刻印が入っているミルト・ジャクソンのリーダー作「Opus de Jazz」を昔出された日本盤と聴き比べてみました。彼の仕事では、ブルーノートレーベルのものが有名ですが、オリジナルなど高くて手がでないので、安価なサボイのもので。
左が僕の持っているUSA盤のジャケット。右が学生時代に購入したCBSSONY(国内)盤のジャケット。
ゲルダーの音づくりですが、メリハリをはっきりと出し、中音域を中心とした木管楽器のソノリティにはすばらしいものがあります。さらに、ドラムスのブラシやシンバルもよく録れているので、躍動感が出ているように思います。ただ、ピアノのような低域から高域までまんべんなく出る楽器だと実際の音と異なる感じを受けることもあります。
サヴォイ録音の「Opus de Jazz」も、くっきりはっきりで、豊かな音空間に身を委ねることができました。ヴァイブ、フルートに加えて、ドラムスがよく鳴っています。日本盤は、別物ものといっていい再生音になっていて、全体に大人しくスケールの小さい演奏に感じられてしまいました。
たまには、こういったヴィンテージアルバムもいいものです。なお、このSavoy盤は、オリジナルではなくセカンドあたりだと思いますが、RVGの刻印(ルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)が関与したレコードの場合は、レコードの内周面に表記されます。)が両面にあるので、古いUSA盤に間違いないと思います。
USA盤のセンターレーベル
RVG(ルディ・ヴァン・ゲルダー)の刻印。拡大してあります。刻印も手書きのものなど何種類かあるようです。
【ディスク・ユニオンのPR誌 レコードのある暮らし】
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サッカー選手の柱谷さんもジャズファンのようです。インタビューと思われる記事が今号には載っていました。