先週、東京のジャズ喫茶「Genius」(ジニアス)を初めて訪れました。東京駅で地下鉄丸ノ内線荻窪行きに乗車し、中野坂上で方南町行きに乗り換えて一つ目の中野新橋で下車してお店を目指しました。中野新橋は、かつて料亭などが多数あったところですが、現在は低層の住宅地になっていて、神田川が流れ、暮らしやすそうな街です。歩いていると、新宿の近くとは思えないゆったりとした雰囲気が感じられました。ジャズとは思えないタイトルのアルバム。
GRANT GREEN (グラント・グリーン)
THE LATIN BIT (BLUE NOTE 1962年録音)
東京のライブハウスでジャズの演奏を聴いていると、ミュージシャンが真摯に音楽に取り組んでいて頑張っているなと感心する反面、エンターテイメントの要素を少し出してもいいのにと思うことがたまにあります。時にはこのアルバムに収録されているようなマンボやサンバ、ボレロなどラテン系の曲を取り入れても面白いのですが。
メンバーは、グラント・グリーン(g)、ジョニー・アシア(p)、ウェンデル・マーシャル(b)、ウィリー・ボボ(ds)、ポテト・ヴァルデス(conga)、ガーヴィン・マシュー(チェケレ)。リズム楽器が強化されて、ラテンジャズといった編成になっています。グリーン(1935~79年)は、ハードバップからファンク系まで間口の広いギター奏者で、ごく最近未発表音源が発売されるなど人気があります。
曲は、「Mambo Inn」、「Besame Mucho」(べサメ・ムーチョ)、「mama Inez」、「Brazil」(ブラジル)、「Tico Tico」(ティコ・ティコ)、「My Little Sude Shoes」の6曲。僕は、キング発売の日本盤レコードで聴いているので6曲ですが、CDでは追加曲もあります。べサメ・ムーチョはともかく、「Brazil」や「Tico Tico」を取り上げてよくジャズ化したものだと驚きます。
悦楽的なアルバムで、「Brazil」などを聴いているうちに立って踊りだしたくなります。グラント・グリーン(g)のシングルトーンによる単純で明快なソロは、歌いまくっていてそれだけを追いかけても楽しく聴けます。ウィリー・ボボ(ds)、ポテト・ヴァルデス(conga)というラテン要員もノリノリのプレイで期待に応えてくれています。アート・ペッパー(as)やデイヴ・パイク(vib)に快演のあるボレロ「Besame Mucho」、バイヨンの有名曲「Mama Inez」、ハッピーこの上ないサンバ「Brazil」などと、お楽しみが続きます。
【東京都中野区中野新橋の街並み】
東京メトロ中野新橋駅。駅への出入口はこの一か所なので、わかりやすい。
駅を出て真正面には、商店街があります。駅前にチェーン店ではない喫茶店があるのも素晴らしい。
本日訪問したジャズ喫茶「Genius」。川べりを歩いていくと、お店の裏手に出ます。入口は、写真の左側になります。
Geniusを通過して、ブラブラと少し歩くと、「花見橋」という橋がありました。この橋の上からの眺めがなかなかよかったので写真を撮りました。
神田川が流れていて、川べりの散歩などよさそうです。左右には、低層のマンションなどが並んでいます。
新宿方面のアップ。都庁などがよく見え、新宿に近い場所であることがわかります。
川沿いの歩道には、花なども植えられていて、目を楽しませてくれます。花見橋からジャズ喫茶「Genius」へ戻るところです。
ここからは、Geniusからの帰りです。自転車がのんびりと走っていて、閑静な住宅街といった感じです。
中野新橋駅前郵便局。自転車が置いてあって、いかにも街中という雰囲気です。
駅に戻ってきました。改札口を出て、右方面を撮影しています。
本屋さんもありました。
飲食店もあり、暮らしやすそうです。