長野県の飯田下伊那地方には、ワイナリーは一つしかありませんが、松川町方面に行く機会があったので、その唯一の「信州まし野ワイナリー」を訪れてみました。お店では、お薦めの飲みやすいワインと、果汁100パーセントのスパークリングりんごジュースを買い求めました。それぞれ小ロット生産で、量はそう多くはないようですが、丁寧に作っているとのことで、ワイン、ジュースともにいい味でした。ベテランの熟成された演奏。
BEN WEBSTER (ベン・ウェブスター)
THE WARM MOODS (reprise 1961年録音)
買ってきたワインを飲みながら、たまには優雅でムーディーなものを聴こうと、ベン・ウェブスター(ts)のストリング付きのアルバムを取り出しました。内容もさることながら、彼の顔を大きくとらえたジャケットがユニークです。この手のアルバムは、弦楽器部分の編曲が大事になると思いますが、ここではジョニー・リチャーズがそれに当たっています。
メンバーですが、ベン・ウェブスター(ts)、ジーン・ディノヴィ(p、チェレスタ)、又は、ドン・トレナー(p、チェレスタ)、ドン・バグリー(b)、フランク・キャップ(ds)、そこに弦楽四重奏団が加わります。弦といっても、カルテットなので、大編成ではありません。近年はマシュマロ・レーベルからアルバムを出しているジーン・ディノヴィが加わっているのが目をひきますが、譜面に強いので起用されたのでしょうか。
曲は、スタンダードが主です。「The Sweetheart of sigma chi」、「Stella by Starlight」(星影のステラ)、「With Every Breath I Take」、「Accent on Youth」、「But Beautiful」、「Time After Time」、「Nancy」、「I'm Beginning to See The Light」(灯りが見えた)、「The Whiffenpoof Song」、「It's Easy To Remember」、「There's No You」の12曲。それぞれ3分前後の収録時間で、ポピュラーな線を狙ったものだと思いますが、聴き流すにはもったいない内容です。
ベン・ウェブスター(ts)は、透明感を伴った音色で、優しげで暖かく吹いています。テンポもスローからミディアムで、じっくりとテナーの音を追いかけられます。中でも、「Stella By Starlight」、「But Beautiful」、「Time After Time」あたりが、テーマの美しい吹奏に加え、サブトーンを交えた表情豊かなソロが聴けてよかった。「The Whiffenpoof Song」は、全く知らなかった曲ですが、流麗なベンの演奏が素晴らしい。全体にわたり格調の高さも感じられます。
【信州まし野ワイン株式会社】
住所:長野県下伊那郡松川町大島3272
ホームページ:信州まし野ワイン株式会社
ぶどうのワインの他、りんごのワインや、山ブドウやブルーベリーのジュースなど、バラエティに富んだ商品があります。
ウィズ・ストリングもたまにいいですね。久しぶりに取り出しましたが、短い演奏ながら曲の持ち味を引き出しております。歌心のあるベン・ウェブスターならではです。ついでにウィズ・ストリングのコールマン・ホーキンス、そしてジョニー・ホッジス、次は・・・聴き出すと止まりませんね。
ストリングスといっても、やはりソロイストがどう演奏するかですね。リプリーズでの制作ですが、ベンにとっては、なんでもこいといったところでしょうか。
クリフォード・ブラウンとか、パーカーもよく聴きました。
これは私にとって貴重な情報です。ジーンさんのコンプリートを目差しているのでこの盤はぜひとも手にいれたいと思います。しかもBEN WEBSTERは好きなテナーマンの一人です。咽び泣きのチェルシー・ブリッジとかああいう感じがお気に入りです。
この盤はジーンさんが30代初の頃ですね。好きな曲が二曲も入っているので是非LPで探したいと思います。
ここのリンゴ・ジュース飲んでみたいなぁ。
ムーディーなアルバムですが、さすがにベンだけあって、それぞれ変奏も短いながら見事なもので、バラード集の名盤という気がします。ジーン・ディノヴィは、「There's No You」ではソロもとっていますし、コレクションには欠かすことのできないものかと思います。
まん丸クミさんのブログを拝見しています。ジーン・ディノヴィのレコーディングに立ち会われたのは、すごい得難い体験ですね。マシュマロから発売されると思うので、僕も買うつもりです。