安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

今野敏著「任侠楽団」(中央公論新社)、雑誌「モーストリー・クラシック11月号」を連休中に読みました。

2022-09-27 19:30:00 | 読書

今野敏の任侠シリーズが面白いので、その最新刊の「任侠楽団」(2022年6月刊行、中央公論新社)を購入して読みました。一緒に購入した、雑誌「MOSTLY CLASSIC 11月号」(神戸クルーザー発行)が内容充実していたので、あわせて感想を掲載します。

【今野敏著 任侠楽団】

   

表紙(単行本です。)

(あらすじ)

義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々舞い込んでくる。今度は公演間近のオーケストラ!? ヤクザということがばれないように、コンサルティング会社の社員を装う代貸の日村。慣れないネクタイを絞めるだけでもうんざりなのに、楽団員同士のいざこざが頻発する。そんな中、指揮者が襲撃される事件が発生! 警視庁捜査一課からあの名(?)刑事がやってきて……。

(感 想)

プロのオーケストラ内でのいざこざの解消を、阿岐本組長が頼まれて、日村代貸とともに乗り出していくのですが、そこに、新任の常任指揮者(ドイツ人)の襲撃事件が起こり、そちらの犯人捜しも絡んで、物語が進行します。

事件は、犯人がすぐにわかるようなもので、楽団内のいざこざも、組織であれば、どこにもあるような話であり、ストーリー自体は、凝ったものではありません。ただ、相変わらず登場人物のキャラクターが面白いので、それで一気に読みました。

今野さんは、ジャズミュージシャンを描いた小説を若い頃、書いていて、今回、ジャズのピアニストも登場させています。そして、クラシックの演奏会では、ガ―シュイン作の「ラプソディ・イン・ブルー」を演目に出すなど、ジャズファンも喜ぶ仕掛けになっていて、この点は感心しました。

(著者の紹介)

(今野敏 任侠シリーズ)

第4作までは文庫で全部読みました。「任侠シネマ」は、まだ文庫化されていません。ハードカバーを買ってしまいそうです(笑)。

【MOSTLY CLASSIC (モーストリー・クラシック 11月号)】

   

表紙。

   

新国立劇場の芸術監督の大野和士(指揮者)に、来シーズンの演目などについてインタビューしています。

   

ヨーロッパの名門歌劇場の幹部スタッフの動きや、今シーズンの演目などに関する記事。

   

旬の歌手について、紹介した記事。ワールドワイドで、情報量が多く、オペラに関心のある方には、とても参考になりそうな記事です。

   

国内の劇場の公演情報が掲載されています。新国立劇場、日生劇場、東京文化会館、びわ湖ホールなどについて記されています。

   

関西では、佐渡裕さんが芸術監督を務める「兵庫県立芸術文化センター」と、沼尻竜典さんが現在芸術監督を務める「びわ湖ホール」の活動について記されいます。多くの業績を上げていて、ちょっとびっくりしました。

その他、連載記事などもあって、今月号は面白く読みました。
モーストリークラシック公式ウェブ・サイト:MOSTLY CLASSIC|クラシック音楽を極めるための月刊情報誌 モーストリー・クラシック