コンピューターの処理性能比較・評価のために、ベンチマークテストと呼ぶテストが行われることがある。
ベンチマークとはなんだろうと思ったら、水準点のことで、ある対象に関する相対的な位置関係を表すための目印だった。
コンピューターは、現物を前においても、その性能のすべてを直接比較することはできない。
計測の結果を直接比較データに使える身長体重のような具合にはいかない。
直接比較ができなければ、さまざまな働きをさせてみてどういう動作をするか比べてみるということになる。
その比較は、ディスクの性能、ネットワークの性能など、特定の部分や働きの性能を測定して行うこともあれば、いろいろなアプリケーションを実行させて操作がどう行われるかを比べることもある。
コンピューターの働きは、何をさせるかによって変わってくるので、測定には、それぞれ比較項目に応じた専用ベンチマークプログラムが必要である。
なかには、実性能とかけ離れた非現実的なベンチマーク性能というのもあるという。
優れたところだけを強調できるようにした宣伝用のデータである。
パソコンの場合には、何でもできる中で、どういう使い方に重きを置くか、その用途に応じたアプリケーションが、よどみなく働くかということが性能判定の要点になると思う。
ドキュメント作りなのか、高速演算なのか、音声画像処理なのか。
ちなみに、今これを書いているパソコンは、ドキュメント作りにも、自分で行うくらいの小規模演算にも、事欠くことはないから、今の用途には合格なのである。
フリーで持ち込める測定プログラムをいろいろ実行してみたところで、基準とする適用性能を何におくかを決めなければ、どれがよいものであるかは判定できない。
鼻の高さや胸の大きさなど部分のデータだけで、モデルの優劣を決めるわけにはいかないと思うのだがどうだろうか。
パソコン解剖学 マザーボード編―「仕組み」を理解して「性能」を見極める! (I・O BOOKS) | |
I O第二編集部 | |
工学社 |
シビル・ミニマム再考―ベンチマークとマニフェスト (地方自治土曜講座ブックレット) | |
松下 圭一 | |
公人の友社 |
ベンチマークに恋をして―アナリストの憂鬱 (講談社X文庫―ホワイトハート) | |
如月 弘鷹 | |
講談社 |